【翻訳外注ノウハウ初級編】はじめて翻訳に対応する方は

翻訳外注ノウハウ

翻訳外注におけるヒントをお伝えし続けている本シリーズですが、今回は「翻訳しなければならない」という事態に初めて陥った方にとって使い勝手の良い構成にしています。

内容に沿って判断しながら、成果につながる翻訳方法を実現してください。

自分で翻訳するのか誰かに翻訳を頼むのか決める

「翻訳しなければならない」という事態に陥ったとき、まず最初に判断すべきは自分でするのか他人に頼むのか、です。

ホームぺージ、契約書、取扱説明書、パンフレット、チラシ、プレゼン資料、論文など、翻訳する文書が何であってもおそらくその内容にもっとも精通しているのはあなた自身のはずです。

なぜなら、「翻訳しなければならない」はたいていの場合、業務上必要な文書、つまり普段からあなたが関わっている業界、分野の文書で生じる事態であることがほとんどだからです。

よってもしあなたに十分な外国語能力があるのであれば、自分で翻訳するのがコスト的も翻訳の品質的にも最善であることは間違いありません。

しかし十分な外国語能力があなたにあったとしても多忙で翻訳に時間を割くことができない場合や、残念ながらあなたに十分な外国語能力がない場合などは自分以外の誰かに翻訳を頼まざるを得ないでしょう。

近くに外国語が堪能であなたの頼みを快く引き受けてくれる人が居る場合はその方に頼んで謝礼程度をお渡しするのが良いと思いますが、そのような人が居ない場合はそれ以外の翻訳手段を考える必要があります。

尚、自分で翻訳する場合は自動(機械)翻訳の活用も検討してみてください。Google翻訳DeepLなど最近の自動(機械)翻訳の精度向上には目を見張るものがあります。

自分で翻訳しようとしているということはそれに十分な外国語能力があるかもしくは、少なくとも自動(機械)翻訳した結果の正誤や良し悪しは判断できると思いますので、自動(機械)翻訳を有効活用することによって、低コストで効率的な翻訳を自分ひとりで行なうことができるようになります。

翻訳の仕上がり(品質)をどう担保するのか考える

文章は書く人によって結果が変わります。作文が上手・下手と言えばわかり易いと思いますが、同じ内容について書かれたものであっても、読者の心に響くものとそうでないものがあります。

翻訳も同じです。ゼロから1を生み出す作文と異なり、翻訳の場合は元となる文章がありますが、忠実に、正確に翻訳すれば読者の心に響くかというとそうではありません。

また、翻訳の仕上がり、つまり翻訳した結果(翻訳品質)は、「そもそも何のために翻訳する(した)のか?」という当初の目的にダイレクトに影響します。

言い換えると、翻訳の仕上がり(品質)がまずくては期待した成果につながらないため、翻訳能力が十分でない人が翻訳すると残念な事態に陥る可能性が高くなるということです。

もしあなたに十分な外国語能力があるのであれば、自分で翻訳するのがコスト的も翻訳の品質的にも最善であることは間違いないと先述しましたが、作文についてはいかがでしょうか。

元の文章通りではなく、元の文章以上に魅力的で、かつ対象国の文化的、歴史的背景や習慣を念頭に、読み手の心に響く翻訳をすることができるでしょうか?自分で翻訳する場合はこのようなことも考える必要があります。

尚、自動(機械)翻訳は「言語置換」を機械的に行なうツールですので、それにクリエイティビティを求めることは難しいのが実情です。

自動(機械)翻訳の精度が高い場合は「元の文章の意図が正しく伝わる」翻訳を行なうことができますが、著しい精度向上が認められるとは言え2022年1月現在の自動(機械)翻訳はまだ誤訳(誤った翻訳)や訳漏れ(翻訳し忘れ)、重複(同じ翻訳がなぜか繰り返される)といったエラーが時折発生するので、全幅の信頼を置けるところまでは残念ながら到達していません。

また、自動(機械)翻訳はその元となる文章(日本語を英語に翻訳する場合は、元となる日本語の文章)の精度が著しく影響します。つまり、元の文章がまずくては良い翻訳が生成されないということです。

日本語の文章は往々にして主語が割愛されていたり、曖昧な表現が使われている場合が多いものです。よって自動(機械)翻訳を使う場合は、まず元となる文章の品質を上げることが翻訳品質を上げることに繋がるのです(これをプレエディットといいます)

誰かに翻訳を頼む場合は誰に頼むのかを考える

自分で翻訳する、自動(機械)翻訳を使って翻訳する、以外の手段で翻訳する場合は誰かに翻訳を頼むことになります。

周囲に外国語が堪能な知人が居る場合はその方に頼んでみるのも手ですが、ランサーズクラウドワークスココナラといったクラウドソーシングサービスの登場により、「翻訳ができる誰か」を見付けることは容易になりました。

また、翻訳会社が展開する訳すgengoConyacTRANSMARTなど翻訳専門のクラウドソーシングサービスもいくつかあり、24時間365日低コストで気軽に利用することができます。

そして最後に、翻訳の受託を専門とする翻訳会社も星の数ほどあります(当社もそのうちのひとつです)。

これほど選択肢が多いと誰に翻訳を頼むか迷われると思いますが、ポイントは次の3つです。

  1. コスト(翻訳料金
  2. 品質(翻訳の仕上がり、精度)
  3. 納期(翻訳にかかる時間)

これら3つのなかで優先順位を決め、譲れる部分とそうでない部分を明確にした上で誰に翻訳を頼むかを決めましょう。

あらゆる商品、サービスに当てはまりますが、「最高品質で最低コスト」を実現できた翻訳は残念ながらありません。翻訳の品質とコストは正比例するものであり、翻訳の品質と納期は反比例するものなのです。

コストを優先する場合は、前述のクラウドソーシングサービスが最適ですが、一人の翻訳者が翻訳したものがそのまま納品されるので、翻訳の品質がばらつく可能性あります。

また、マッチングした翻訳者が経験、実績ともに豊富な実力のある方であれば良い翻訳を期待できますが、そうでない場合もあるので注意が必要です。

翻訳会社が展開する翻訳専門のクラウドソーシングサービスは、登録の際に厳しいテストを課しているので一般的なクラウドソーシングサービスと比較すると相対的に翻訳者のレベルが高いものですが、その分だけコストは上がり、また、一人の翻訳者が翻訳したものがそのまま納品されることは同じです。

翻訳の受託を専門とする翻訳会社は通常、翻訳者が翻訳したものを別の翻訳者がチェック(校閲、校正)して納品するので、品質管理体制がしっかりしていて翻訳の品質面ではもっとも安心できる翻訳の依頼先ですが、その分だけ当然コストは上がります。

翻訳会社に問い合わせた際や翻訳料金の見積もりを依頼した際の営業や制作スタッフからのさまざまな情報提供やアドバイスが期待できることを踏まえると、これは致し方ないことだと思います。

コストを優先するならクラウドソーシングサービス、品質を問うなら翻訳会社、というのがもっとも単純な判断方法ですが、前項「翻訳の仕上がり(品質)をどう担保するのか考える」で述べたとおり、「そもそも何のために翻訳する(した)のか?」という当初の目的を念頭に選ぶことが重要です。

コスト(見積もり料金の安さ)で翻訳依頼先を選び、翻訳の品質が期待したものとは違い、また新たな翻訳依頼先を探す、といった「翻訳会社渡り鳥」になるお客様は案外多いものです。注意して翻訳依頼先を選ぶようにしましょう。

尚、翻訳外注に関してはぜひ以下のコラムもお読みください。

まとめ

以上、「【翻訳外注ノウハウ初級編】はじめて翻訳に対応する方は」でしたがいかがだったでしょうか。

翻訳でもっとも厄介なのは、工業規格のような一定の評価基準がないことです。同じ翻訳でもある人からは最高の評価を得、別の人からはやり直しを命じられることもままあるのです。

なぜなら、翻訳はクリエイティブな作文という作業であり、それは読み手(お客様)の嗜好によって好き嫌い、つまり評価が大きく分かれるものだからです。

このことを知らずに翻訳しなければならない事態にはじめて陥った方が、コストを基準に誰に翻訳してもらうかを決めることは致し方ありません。

しかし繰り返しますが、コストだけを判断基準にすると失敗する可能性が高くなります。大事なのはコスト、品質、納期、なかでも特にコストと品質のバランスという概念だけは忘れずにいてください。

軽自動車と同じ価格で売っている高級車にはなんらかの疑問を持つことと同様、「最高品質で最低価格」の翻訳(を謳う業者)には必ず何らかの裏があるものです。

当社では誰に翻訳を頼むべきか、といったご相談にも無料で応じています。どうぞお気軽にお問い合わせください(翻訳の目的や期待する成果など、その内容によって当社以外の方法や業者もお勧めしますのでご安心ください)

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