ビジネスを海外展開する6つの方法

翻訳外注ノウハウ

グローバルにビジネスを展開するためには様々な方法がありますが、それぞれ特有の背景、知識、経験や決断力が必要です。

買収を理由とした拡張や、PEO(Professional Employer Organization:習熟作業者派遣組織)を利用した新しい国での子会社設立など、さまざまな方法があります。どのような方法があるのか、事前に確認しておくことが重要です。

そこで今回は海外進出の6つの方法について、そのノウハウをまとめました。

※本コラムはサイト「Global Expansion」に掲載された記事を元にお届けしています

単独で海外展開する

海外展開の第一の方法は、自社の希望、ニーズ、制限に応じて独自の機動的な仕組みを構築する「インハウス・アプローチ」です。

この方法では自社が進みたい道を正確に特定し、決定することが重要です。この方法はとても自由度が高く、また膨大な量の調査、準備、決意表明を必要とします。

例えば、世界規模の機動力ある仕組みづくりを計画する場合、次のようなことを考慮しなければなりません。

  • 現地雇用、または現地への移住
  • 現地法人の設立、または現地パートナー(ICP)
  • 金融・財務に関する規制
  • 従業員の管理

ゴールを明確にし、今いる場所からそう在りたい場所への道筋を作ることをお勧めします。

  • 【道筋をつくる】基礎となるのは、現状と目標の集大成について全社の賛同を得ることです。全社とは全社員のことを意味しますが、このプロセスではあらゆる利害関係者に悩まされることになります。
  • 【調査する】従業員を海外に派遣する予定かどうか。そしてその場合はどのような対応が必要となるか。規制を考慮する必要もあるでしょう。前述した内容も含め、それぞれの選択肢や義務について調査する必要があります。
  • 【自社のビジネスを見直す】誰が事業拡大をリードするのか。現時点では資金的に可能なのか。バックアップに必要なテクノロジーを持っているのか。それぞれについてよく見直す必要があります。

海外展開がどのようなかたちであれ、賢く追求する必要があるのです。

輸出

輸出は、国際市場に参入するための最も一般的な方法のひとつです。シンプルな参入方法ですが、新たな市場を開拓する理由となるものです。

輸出する最初のメリットは、その国に子会社を設立する費用を省くことができることです。

輸出に於いて企業は、販売代理店、流通業者、小売業者のいずれか、またはそれら3つの複合体と契約を交わすことになりますが、いずれもそのプロセスは複雑です。

また、販売する製品やサービスがその市場にインパクトを与えるために、適切なマーケティングを行なう必要もあります。

いずれも一般的なことですが、かなりの投資を必要とします。輸送コストは高くなり、環境要因のリスクもあります。また、収益性に影響を及ぼす可能性のある関税にも対峙せねばなりません。

ライセンス契約

ライセンス契約はリスクの少ない海外展開の方法と言えます。ライセンス契約とは、自社の知的財産を他社が利用できるようにするための契約です。

その内容は以下の通りです。

  • 排他(独占)的
  • 非排他(非独占)的
  • 特定の場所や使用目的でのみ排他(独占)的

ライセンス契約は通常、特定の国で設立された組織、つまりその国のマーケットを熟知した、できればそこで一定期間活動実績のある企業と結ぶものです。

彼らの経験を活用することにより、あなたの製品やサービスをマーケットの最前線に、迅速かつ効率的に配置することができるのです。

ライセンスを供与するあなたの会社側は新たな買収や製造・流通チャネルなどの開発を必要としないため、投資を最小に抑えることができます。

ライセンス契約についてはいくつかのモデルがあります。

  • 【フランチャイズ】あなたの会社のビジネスモデルや名前を使い、個人や中小企業が営業を行なうかたちです(世界的なフランチャイズモデルとしてはマクドナルドが有名です)。
  • 【プライベートブランド】あなたの会社の技術や製品を海外の組織に提供し、相手先の組織名またはあなたの会社で販売するかたちです。少ない投資で市場に参入できますが、知的財産権に於いてリスクを伴う可能性があります。

ライセンス契約は国境を越えるものであるため、法律、税務、知的財産に関する多くの複雑な法律が存在します。

しかし企業は、その知的財産を適切に保護するための出費を惜しんではなりません。弁護士に支払う費用は安心の代償だからです。

どのようなライセンス契約であっても知的財産の使用方法を管理する必要があり、ライセンスを供与される側はその範囲内で実務を行なう必要があるのです。

ライセンス契約でもそれなりのリスクは伴ないますが、自社の製品やサービスをグローバルに展開するためには迅速かつ、コスト効率の良い方法なのです。

パートナーシップ

特定の国に既に進出している現地企業との戦略的提携も、海外展開の一つの手法です。これは、異なる企業が共通の目的、あるいは相互に有益な目標を達成するための方法です。

企業はまず、提携先が自社の事業に経済的、総合的な価値をもたらすかどうかを判断するところから始めます。現地企業はその市場について十分な理解と経験を持ち、その国の文化についての知識も持っている可能性が高いものです。

パートナーシップを組むによる海外展開の方法は、単独での事業立ち上げ資金を確保することが難しい中小企業に向いていると言えます。

また、法律でパートナーシップを組むによる海外進出が義務付けられている場合もあります。例えばサウジアラビアでサウジアラビア以外の企業がビジネスを始めるには、サウジアラビアのパートナーが必要なのです。

国際的なパートナーシップは、文化や規制の違いなど、自国と海外の市場の違いを埋める意味でも有利に働きます。同じような価値観を持つ国内企業と提携すれば、それはより効果的です。

しかし残念なことに、パートナーシップを組むと自分が望まないことでも妥協しなければならなくなり、コントロールが効かなくなる可能性もあります。

つまり、パートナーシップを組む可能性がある場合は、厳密な分析が必要だということです。

ビジネスを国際展開する6つの方法

M&A(合併・買収)

2つの企業が合併したり、1つの企業が他の企業を買収したりするM&Aも、国際展開の一つの方法です。ビジネスが拡大しデジタル接続によって拠点間の移動が容易になるにつれ、国境を越えたM&Aが増加しました。

この方法ではすでに確立された組織と合併するか、その組織を買収することになるため、新しい市場に素早く参入することができます。彼らのステークホルダー、サプライチェーン、流通チャネルがあなたの会社のものになるということです。

しかしそれは高くつくこともあります。ほとんどの場合金額は金利と通貨に大きく影響されますが、逆に(買収する場合に)買収する企業の通貨のほうが強ければ、安く済む可能性もあります。

また、M&Aでは外国人の所有権に一定の制限が設けられることがあるため、企業は相手の国の法律を分析する必要があります。例えば米国では、外国企業が米国の航空会社の株式を25%以上所有することは認められていません。

M&Aは、時間をお金で買うには特に有効な参入戦略となり得ます。また、組織が十分に大きく業界の統合を目指す場合にも有効です。

しかしM&Aはリスクが高く、40〜60%の企業が市場価値を高めることができないとも言われています。

グローバルPEOとの協業

どのような海外展開の方法でも、グローバルPEO(Professional Employer Organization:習熟作業者派遣組織)と連携することがより効果的である場合があります。

自社単独でコントロールすることももちろん可能ですが、海外展開のプロセスには驚くほど多くの課題が潜んでおり、適切な知識と専門知識がなければそれらを見逃してしまう可能性があります。

PEOは海外展開を行なう企業がどの程度それに適しているかを判断、データ収集プロセスを構築し、財務、法律、文化の違いや影響を調査し、移民法も分析します。

また、グローバルな給与計算の義務やグローバルな人材獲得についてもサポートします。

PEOは国際展開のプロセスを反復作業を以て進め、事前に設定した目標との整合性を維持できるように支援するものです。

また、最高のPEOは最新の分析ツールを使って、海外駐在員のライフサイクルや税金などの分析を行い、デジタル戦略の見直しも完全に支援します。

事業拡大を成功させるためにはリアルタイムのデータが不可欠であり、この点においてPEOは救世主となります。

国際的な事業展開にはさまざまな方法がありますが、成功するかどうかはその事業展開の仕方によって決まります。そして、経験豊富なグローバルPEOとの協業は、成功をつかむための正しい方法となるはずです。

まとめ

以上、「ビジネスを海外展開する6つの方法」でしたがいかがでしたでしょうか。

海外進出や海外取引といった海外展開に於いていずれも一般的な方法ですが、これから検討される方には参考となる基本的な内容かと思います。

人口減少、少子高齢化が著しい日本に於いて、海外市場や外国人材の取り込みはもはや、努力目標ではなく企業の生存に必須となりつつあります。

市場が縮小の一途をたどる日本国内で新たな取引先を見つける、または日本国内で新たな事業を育てることと、自社既存の製品、サービスを日本以外の市場に紹介してみる。

自社の生き残りを懸ける負担としていずれが重いか、今一度ご検討いただく機会になればと思います。

最後に、海外進出や海外取引など、御社の海外展開でもし外国語対応でお悩みでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。