翻訳を外注する際、最適な翻訳会社の選び方にお悩みの方は多いのではないでしょうか。本コラムでは、翻訳を外注する際に役立つ10のヒントをご紹介します。
※本コラムはUniversal Translation Services社のコラムを元にお届けしています
目的
広報、宣伝に関するメッセージを翻訳する場合は「製品を使うことのメリット」や「読者への行動喚起」が強調されることが望まれますが、これは「技術的な詳細を完璧に伝える」ことを目的とする業務マニュアルの翻訳とは大きく異なります。
翻訳者にただ翻訳を依頼さえすれば、彼らは細部を失うことなく正確にメッセージを伝えることができるとお思いでしょうか?
理想的な読者層をあなたが意識して情報提供することが、翻訳会社がプロジェクトに最適な言語スペシャリスト(翻訳者)を選定することの助けになるのです。
外注先
翻訳の外注先が、作業に必要なだけのリソース(翻訳者、チェッカー、QAその他スタッフ)を保有しているか確認してください。
彼らが翻訳工程の最適化に有益な翻訳支援ツール(ソフトウェア)を持っているのか、もしくはただ翻訳者に依頼するだけなのかにも注意する必要があります。
翻訳支援ツールによる翻訳には「用語集や翻訳メモリなどを管理できる」という特徴があり、人間の効率を向上させることで入力方法をかなり強化し、より一貫性のある正確な作業の実現に役立ちます。
翻訳の外注先は、翻訳支援ツールを活用できていますか?
品質
翻訳の品質はどのサービスでも同じではありません。だから翻訳の外注先の過去の実績を確認するようにしましょう。
- 品質管理はどうように行っているのか?
- 品質チェックを行う専門部署はあるのか?
- 校正や編集専門の担当者がいるか?
- 翻訳したものを、読む相手に最適な文調まで考慮されているか?
広告テキストから法律文書、ウェブサイトからソフトウェアアプリまで、翻訳する文書の種類にかかわらずあらゆる翻訳要件に対応できる体制が、優れた品質の翻訳サービスを提供するためには必要なのです。
専門分野
汎用的な対応では、あなたが目指す翻訳のゴールに到達できない可能性があります。よって翻訳会社には、様々な業界に対して適切な専門知識を有していることが求められます。
翻訳会社の中には医療情報や法律文書を得意としていないところもあります。また、金融やIT関連の内容の翻訳では、それらについて深い知識と経験を持つ翻訳者がいなければ、業務に最適な方法で対応することはできません。
ターゲットに響く文書にするために、その分野を深く理解している翻訳者が在籍している翻訳会社を探しましょう。
スピード
対応スピードがどのくらいかも確認が必要です。通常の営業時間以外でも対応してもらえるのか、知っておく必要があります。
翻訳会社によっては外国に滞在している翻訳者を雇うことで、通常の営業時間以外の対応を実現しているところもあります。
質の良い翻訳者に翻訳してもらうことを望むのであれば、同じく質の良い翻訳会社を探すとよいでしょう。そのような会社は世界中に翻訳者リソースを保有し、それらを駆使できるので断然有利です。
翻訳の取扱経験が豊富で、翻訳に求められるすべての要件に短期間で応えることができると同時に、品質が保証された翻訳を提供することができる。
翻訳会社はそのように、翻訳専門のプロバイダーであるべきなのです。
守秘義務
翻訳会社はお客様の情報の機密性を保持し、人目に触れないように保管することを保証しなければなりません。
特に翻訳者や編集など関わる人間が多く、それぞれが自宅や外国で仕事をしている場合は、すべての関係者と機密保持契約を結んでいなければなりません。
機密文書に関しては守秘義務契約(NDA)の締結が可能であることも重要ですので、文書の機密性を確保するためにどのような手順を踏んでいるのか、翻訳会社に聞いてみましょう。
また、翻訳される文書は安全なシステムを介して受け渡しされる必要があります。したがって、翻訳会社はそのような配信システムを持ち、安全な受け渡しを実現する必要があるのです。

顧客対応
あなたの期待に応えるために、翻訳会社があなたにどのような質問をしたかにも注意してください。また、その翻訳会社の発言に一貫性があるかどうかにも注目しましょう。たとえば、
- 翻訳の文体や文調を統一するために同じ翻訳者で対応することが可能なのかどうか?
- また、納品後に翻訳結果の修正に応じてくれるのかどうか?
顧客対応は翻訳会社にとって同業他社との差別化要因であると同時に、顧客に提供できる付加価値です。
適切な顧客対応とは、メール、電話への迅速な対応を含む、顧客に提供できる優れたサービスすべてのことです。
追加サービス
翻訳会社による追加サービスは、お客様のビジネスに多くの価値を付加することにつながります。
追加サービスには、広報または広告代理店との提携や専門的な校正、DTP、ウェブサイトのローカライズや多言語SEO、さらに必要なら効果的なグローバル戦略も含まれる可能性があります。
お客様のビジネスに多大な価値をもたらす可能性がある追加サービスを提供できるかどうかは、最適な翻訳会社を選ぶためのもっとも重要な基準とも言えます。
価値と価格
外注先選びの第一の条件は、料金の安さではないはずです。翻訳会社を選ぶ際はなによりもまずその翻訳の品質を確認する必要があります。
翻訳料金について確認するのは、翻訳の品質面をチェックしたあとに残ったいくつかの翻訳会社だけにしましょう。
もし、料金が安過ぎる場合は利用しないのが賢明です。品質の悪い翻訳を得ても、あなたの会社の購買部以外は誰も感謝してくれないどころか、あなたの海外での評判を大きく損なう可能性があります。
技術力
翻訳会社のシステムを知るようにしましょう。
- 文書の保存や出力、担当者との交信、請求情報の提示に透明性のあるクラウドベースのユーザーフレンドリーなプラットフォームを使用しているかどうか?
- アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を保有しているかどうか?
取引が深まるにつれ、このような先進的な機能を有する翻訳会社が必要になるかもしれません。最適な翻訳サービスを提供するために、翻訳会社は高品質な技術力も備えておく必要があります。
Google翻訳だけを翻訳に使っている翻訳会社はくれぐれも避けるようにしてください。
また、翻訳会社が使用する翻訳支援ツールは、あらゆるテキスト形式に対応している必要があることも理解しましょう。
最適な翻訳サービスを選ぶために
グローバリゼーションとインターネットは、さまざまなかたちで私たちの追い風と言えます。
インターネットは人と人の距離を近づけただけでなく、あらゆる情報に世界中どこからでも簡単にアクセスできるようにしてくれました。
いまや宿題の手伝いやオンライン動画をみてのユニークなレシピ作り、楽器の使い方もインターネットで学ぶことができます。
しかしインターネットにはひとつ重大な欠点があります。それは、私たちが素晴らしいと思えるものの選択肢が多過ぎる、ということです。
Netflixで見る映画選びに1時間かかることもあるほどです。ゆえに最適な翻訳会社を選ぶことも簡単ではないかもしれません。
某ウェブサイトによると、世界最高と評される翻訳会社は山ほどあります。しかし多過ぎる選択肢のなかから自分にとって最良な翻訳会社を選ぶにはそれなりの努力が必要です。
もちろんほとんどのウェブサイトは正直に真実を語っているのだと思いますが、翻訳サービスで後悔しないためにも、事前に十分リサーチすることを忘れないようにしてください。
最後に
「翻訳料金は高い!どうしてそんなに高いんだ?」よくいただくご指摘です。そしてそのようなご指摘にはこうお答えします。「何の価格と比較して、高いと感じていますか?」と。
おそらくご指摘いただいた方の頭の中は、
- 「なに?日本語1文字十○円?」
- 「チョコレート一粒と同じ値段じゃないか!」
- 「原稿用紙一枚にすると数千円!高いよ!」
といったまったく関係のない商品、製品サービスの価格との単純比較でそのようにお感じになっているのだと思います。
しかし翻訳は大量生産・大量販売でコスト削減、販売コストの低下を目的とする商品や製品ではありません。
コピーライティングやその文筆業と同じ、創造性と高い技術力、専門性が必要とされるカスタムメードの無形サービスなのです。
このような誤解を生む最大の要因は「翻訳は誰がやっても、どこでやっても一定の品質が保証される」という思い込みです。
そしてそう思い込むのは、「出来上がったもの(翻訳)の品質を評価することができない(人が多い)」ことです。
「外国語になってさえいればよい」と考える人の多いことは、(きっとご覧になったことがおありだと思いますが)奇妙な日本語の文章がいつまで経ってもこの世からなくならないことでもよくわかります。
翻訳は、誰がやってもどこでやっても同じ、ではありません。翻訳は、安いものは低品質であり、価格の高いものは高品質なのです。
ただし、低品質が悪く高品質が良いわけではありません。用途や目的によって、最適な翻訳方法や翻訳会社を選ぶこと、使い分けることが大切なのです。
まとめ
以上、「【最適な翻訳会社の選び方】10のポイント」でしたがいかがでしたでしょうか。
当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行います。
高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。