【中国】ビジネス そのメリットとデメリット

翻訳外注ノウハウ

海外進出を目指す企業にとって、中国は当然の候補といえるかもしれません。14億人という膨大な人口、急成長する中産階級、経済的な規制の緩和を考えると、中国は今や最も有利な国際市場の一つです。

また、中国は大きな転換期を迎えている市場でもあります。中国は歴史的に世界でも有数の低コスト・高労働力の製造拠点であり、製造業の経済規模は米国の50%に相当します。

中国の中産階級が成長し国内の労働コストが上昇するにつれ、中国は技術集約的な高付加価値生産に傾いてきました。また、ベトナムなど他の国も中国に代わって製造業の中心地となり始めています。

中国国内の環境が魅力的であることは間違いありませんが、政治的・文化的に重大な問題があることを認識する必要があります。また、中国と米国の貿易戦争が続いていることも、大きな不安要素となっています。

しかしこのようなハードルがあるにもかかわらず、中国はグローバルに展開する企業にとって不可欠な市場であることに変わりはありません。

実際、多くの多国籍企業にとって中国でのプレゼンスがなければ、自らを真の意味で「グローバル」であると考えることは困難でしょう。

※本コラムはWolters Kluwer N.V.社のコラム(2019年12月11現在)を元にお届けしています

メリットと効果

最も急速に成長している主要経済圏

中国の経済規模は世界第2位で、2030年には第1位になる勢いです。中国は2018年に世界のGDPの4分の1以上を占め、2019年には再び規模を維持すると予測されています。

中国ビジネスセクターの台頭は、フォーチュン・グローバル500社のうち中国企業が129社を占めるようになったという事実からもわかります。

これは米国に本社を置くFortune Global 500企業の121社を上回る数字であり、米国以外の国がリストをリードするのは史上初のことです。

米国の消費者は安価な中国製品を大量に購入していましたが、中国の消費者は高品質の米国製品を大量に購入するようになり、中国が重要な輸出市場になっているのです。

また、中国政府は規制の強化や地方政府の投資に対する連邦政府の管理強化を通じて、債務残高の安定化に取り組んでいます。

債務の抑制と規制の強化により、中国は金融市場のリスクを軽減するための重要な措置を講じています。これは、中国経済がより開放的になっていることを背景にしています。

関税の引き下げ、新しい外資法の制定、外資参入のためのネガティブリストの改訂など、中国経済の開放が進んでいるのです。

増え続ける消費者層

歴史上、中国ほど近代化のスピードと規模が大きい国はありません。わずか数十年の間に、中国は伝統的な農耕社会から都市の発展による消費社会へと変貌を遂げました。

中国の製造業が盛んになるにつれ、多くの農村部の中国人が仕事のために都心に移り住むようになりました。その結果、自動車、高級品、海産物、携帯電話などの巨大な市場が形成されました。

重要なのは、この変革がまだ進行中であるということです。マッキンゼーによると、2022年までに中国の広大な都市人口の4分の3が、中国の基準で中産階級になるといいます。2000年にはわずか4%であったのがこの数字になるということです。

イノベーションの精神

中国は、製品イノベーション、デジタル化、研究開発において世界をリードしています。モバイル決済は中国の都市部をほぼキャッシュレス化し、電子バイクは公共交通機関を変え、電子商取引プラットフォームはオンデマンド消費を可能にしました。

また、中国の科学者や技術者は多くの最先端分野の最前線にいます。百度(バイドゥ)、騰訊(テンセント)、アリババなどの企業は、その革新的なサービスで知られる世界的な大企業になりました。

一方、中国の消費者はテクノロジーに焦点を当てた新しい製品やサービスを発見し、利用することにとても熱心であるため、米国企業はこの急速に発展するテクノロジー市場を利用することも可能です。

改善されつつあるビジネス環境

近年の様々な改革により、中国でのビジネスがより容易になっています。

このことは、世界銀行が発表した2019年の「ビジネスがしやすい国ランキング」において、中国が2018年より14ランクアップし31位にランクインしたことからも明らかです。

この躍進により、中国は2年連続で「ビジネスのしやすさ」が最も改善された世界のトップ10の経済国の1つに認定されました。

世界銀行はランキングの作成にあたり、事業者登録の簡素化、電気や水へのアクセスの容易化、建設許可の容易化、輸出入の簡素化など、中国国内で最近制定された8つの主要なビジネス改革を引用しています。

世界銀行の中国担当ディレクターであるマーティン・ライザーは、「中国は国内の中小企業のビジネス環境を改善するために相当な努力を行っており、改革のペースは活発である」と述べています。

中国ビジネス そのメリットとデメリット

デメリットとリスク

米中関係

米中両国の継続的な関係は、近年やや緊張を増しています。トランプ政権が中国に課した大幅な関税により、一部の米国メーカーはベトナムなど低コストの労働市場への移転を検討するようになりました。

関税は中国でビジネスを行うすべての米国企業に影響を与えるわけではありませんが、貿易摩擦は国家安全保障や技術といった分野に波及しています。

米国政府は、政府と関係のある一部の中国企業との取引を国内企業に禁止しています。この決定は、禁止された企業のサプライヤーなど、下流に問題を引き起こすことになります。

両国の規模と重要性、そして経済の相互関係を考慮すれば、近い将来、貿易摩擦の冷却化が見られるかもしれません。

領土主権に関する理解不足

中国と良好な関係を保つために、グローバル企業は、政治的・文化的に微妙な問題を扱う際、微妙な線を越えなければなりません。特に、領土の主権に関してはそうです。

香港、台湾、チベットを国と呼んだり、ダライ・ラマを引用したりすると、それが製品であれソーシャルメディア上の投稿であれ、消費者や政府から激しい批判を受け、不買運動にまで発展する可能性があります。

その後ブランドへのダメージを回復し、中国市場にとどまりたいのであれば、企業は謝罪する以外に方法はないのです。

人的資源と経営

多国籍企業はこれまで、中国国内での人材の調達、管理、定着に関する問題に頭を抱えてきました。

リーダーシップ、紛争解決、文化認識、社内コミュニケーションなどのソフトスキルは、しばしば無視されたり十分に対処されなかったりします。

ゆえに中国で調和の取れた経営を実現するためには、以下の分野に注力することが望ましいのです。

  • 海外拠点でも企業文化が損なわれないような措置をとること。これは、適切なマネジメントができる人間を配置することで可能になります。現地の市場と既存の企業文化の両方を理解している人材を配置することが有効な場合が多いです。
  • 言語、文化、技術、経験などに関する互換性を評価するよう努力すること。
  • レピュテーション・デューデリジェンスを実施すること。これは、ガバナンスと倫理の特権が組織全体で同じであることを確認するのに役立ちます。
  • 政府とのつながりと、それが組織の意思決定にどのような影響を及ぼすかを検討すること。それがどう利益とリスクに関係するかを評価すること。

政府によるビジネスへの影響

中国政府は、国民経済の運営においてほとんどの西洋諸国に比べてはるかに積極的な役割を担っています。国内産業や企業は国際的な企業に比べてしばしば優遇され、保護されているのです。

そして輸入品やサービスプロバイダーによる中国市場へのアクセスがしばしば制限される一方、中国企業は国家、金融、規制による支援を享受しています。実際、多くの国内企業が国や省、地方政府によって部分的または全面的に所有されています。

また、中国政府は中国への技術移転、中国での研究開発、その他貴重な取引特有の要求に応じることで、中国市場へのアクセスを暫定的に許可することがよくあります。

政府の関与を避けられないことは合弁事業を複雑にし、現地の法律はしばしば中国政府の意向で変更される可能性がありますが、事業主により確実性を与えるため、この慣行は近年いくらか緩和されてきています。

知的財産

中国は知的財産に対してあまり厳格でないという評判があります。中国には近代的な知的財産保護に関する法律と規制がありますが、その施行は依然として大きな問題です。

保護すべき知的財産を持つ企業は、パートナーを選ぶ際には慎重に吟味し、中国の法律の下で自分たちの権利を調査する必要があります。

つまり中国市場における知的財産保護の具体的な経験を持つ弁護士やその他のアドバイザーに相談する必要があるということです。

企業文化

中国の企業文化は、米国の企業文化よりもはるかに階層的です。中国のリーダーや管理職は部下に大人しく服従することを求めます。これは会議中のエチケットなどでも同様です。

米国では会議中に部下が自由に質問をしますが、中国では質問や反対意見を述べることは重大な礼儀作法違反であり、関係者の面目を失わせることになります。

また、中国でのビジネスには米国よりも時間がかかり、商取引は個人的な交流に根ざしています。

中国市場で成功するためには顔の見える関係を構築することが極めて重要であり、スタッフには自由に取引先と交流することを奨励する必要があります。

よくある質問

Q)中国の主な法人格は何ですか?

A)有限責任公司、株式有限責任公司、合作企業、駐在員事務所です。

Q)中国では何語が話されていますか?

A)ビジネスでは標準中国語または北京語が好まれます。しかし、中国には8つの主要言語と数百の地域言語または方言があります。

Q)中国の法制度はどのようなものですか?

A)中国はソビエト連邦とヨーロッパ大陸の民法を掛け合わせた民法をビジネスで使用しています。

Q)中国の法人税は何%ですか?

A)有限責任公司は25%、株式有限責任公司は25%、パートナーシップ企業は各個人が税金を支払います。

まとめ

以上、「【中国】ビジネス そのメリットとデメリット」でしたがいかがでしたでしょうか。

隣国の大国としてニュースその他でその動向が連日のように報道され、意識しない日はないといっても過言ではない、日本にとって大きな影響力を持つ中国。

潜在的なリスクの大きさから、中国との、また中国でのビジネスには消極的な評価が多いことは否めませんが、外務省の調査によると中国内の日本企業拠点数は33,341(2020年現在)、帝国データバンクのデータでも中国に進出している日本企業は約1万3600社(2020年現在)あり、近年減少傾向にあるとはいえ、その市場の大きさや成長力、世界経済への影響力を考えると理解を深めておく必要性は十分にあります。

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国や行政ベースでは難儀することも多い中国ビジネスですが、個人との信頼関係やそれに基づく強固なビジネス関係の構築は他国同様あるいは、同じアジア人として他国以上に容易であることもあり、記事内にもありましたがやはり最後は個人的な交流、人としての関係がものを言う世界なのでしょう。

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