国際的なビジネス交渉には、同じ国の企業間で行われる交渉よりも複雑な要素がいくつかあります。
法体系、文化的規範、宗教的慣習の違いは、ごく日常的なビジネス上の合意さえも複雑にしてしまうのです。
カナダのコングロマリットを相手にしたときにはうまくいった交渉術も、日本のメーカー相手ではうまくいかないこともあります。
国境、海、文化を越えた交渉に影響を与える要因を理解することは、グローバルなスケールでビジネスを成功させるために役立ちます。
※本コラムはLilt社のコラムを元にお届けしています
リスクについての考え方
ほぼすべてのビジネス交渉にはある程度のリスクが伴ないますが、リスクを取って冒険的なビジネスをすることを奨励する文化もあれば、リスクを回避するアプローチを好む文化もあります。
交渉担当者は高いリスクを含む可能性のある契約を提案する前に、リスクに関する文化的な考え方を理解しておく必要があります。
たとえば思想の自由を奨励する文化はリスクと探求を奨励することが多い一方、伝統的な考えを支持する文化はその考えとは異なり危険な状況を探求することを好まないかもしれません。
政府と企業の関係
政府とその管轄内の企業の関係も、海外との交渉に影響を与えることがあります。政府が企業の成長と発展を奨励している国の企業は、規制が厳しい国の企業とは違った動きをします。
たとえばタイ政府は起業家を奨励し、国際的なパートナーシップを歓迎していますが、規制が厳しい国では、政府の官僚主義が国際交渉を難しくする可能性があります。

コミュニケーションスタイル
国際的な交渉の場で大きな障害となるのは、コミュニケーションのスタイルをめぐる文化の衝突です。
たとえ同じ言語を話す者同士であっても、同じ言葉でも意味が異なる場合があります。
たとえばご都合主義を重んじたり、効率性、迅速な結果を重視する文化圏では、「soon」という単語を「すぐに」という意味で捉えることがあります。
しかし同じ「soon」という言葉でも、時間をかけて契約のあらゆる側面を評価することに重きを置く文化圏では、数日、数週間、あるいは数ヶ月を意味するかもしれないのです。
企業構造
文化的な側面は、企業の意思決定プロセスがどのようなものかにも影響します。
権威主義的でトップダウン的なアプローチを好む文化もあれば、コンセンサス(同意)とグループの結束を求める文化もあります。
たとえばアメリカの企業では、グループ全体の代弁者として交渉の主導者を置く傾向がありますが、日本や中国を含む多くのアジア文化圏では、意思決定に際してコンセンサスやチームワークを重視します。
このような違いは双方の期待を裏切り、不満を募らせることになるため、交渉チームの構成を見極めることは国際交渉を成功させるために不可欠な要素なのです。
まとめ
以上、「【国際交渉に影響する】要因」でしたがいかがでしたでしょうか。
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