翻訳や通訳など、外国語対応が必要になるときはある日突然訪れるものです。
そんなときに慌ててインターネットで検索して、数社から相見積もりをとって外注先を決めても、納品される翻訳の品質や通訳者の質は一定ではありません。
「外国語で対応しなければならない」ということを除き、やるべきことや期待する成果や効果、そして担当者が果たすべき義務は、国内市場向けに母国語で行う場合となんら変わりません。
外国語だからと対応が疎かになっていませんか?
本コラムでは、翻訳対応が必要になった人に参考にしていただきたい情報をまとめてご紹介します。
目次
翻訳方法
現在、翻訳する方法は大きく分けて次の三つです。
- 人間による翻訳(翻訳会社や翻訳者が対応)
- 自動翻訳(機械翻訳)(Google翻訳、DeepLなど)
- 自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正のハイブリッド(ポストエディットと呼ばれる方法)
それぞれの特長は以下のとおりです。
人間による翻訳
メリット
- 翻訳品質が高い
- 柔軟な対応が期待できる
- 安心して任せることができる
デメリット
- 他の方法と比べて翻訳料金が高い
- 他の方法と比べて翻訳納期が長い
自動翻訳(機械翻訳)
メリット
- 翻訳料金が安い
- 翻訳納期が短い
デメリット
- 他の方法と比べて翻訳品質が低い
- 他の方法と比べてフレキシブルな対応が難しい
自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正のハイブリッド
メリット
- 人間翻訳より翻訳料金が安く、納期が短い
- 自動翻訳(機械翻訳)より翻訳品質が高い
デメリット
- 人間翻訳より翻訳品質が低い
- 自動翻訳(機械翻訳)より翻訳納期が長く、翻訳料金が高い
- 翻訳品質を重視する
- 翻訳コストを重視する
- 品質とコストの両方のバランスを重視する
など、「翻訳する目的」や「翻訳に期待する成果」は文書の種類や人によってまちまちです。
また翻訳は、同じ方法でも
- 誰が
- どこが
- なにで
行ったかによって品質が大きくばらつくものです。
これに納品された「翻訳の品質を確認する人の嗜好(好み)」が加わるため、翻訳品質は工業規格のように一定の基準で測れず、評価結果もそのときどきで変わるのです。
自分が、自社が「翻訳に何を求めているのか」をよく考え、予算と品質のバランスを念頭に最適な翻訳方法を選ぶようにしましょう。

翻訳外注先
前項で紹介した3つの翻訳方法それぞれの外注先は、以下でご紹介するサイトですぐに見つかります。
人間による翻訳
人間(翻訳者)による翻訳を希望する場合、翻訳外注先は大きく分けて次の三つです。
- 翻訳会社に依頼する
- 翻訳者に依頼する
- クラウドソーシングサービスを使って依頼する(翻訳専門型と総合型があります)
それぞれの詳細は以下のとおりです。
翻訳会社に依頼する場合
- 直接翻訳を依頼する場合
- 一般社団法人日本翻訳連盟(JTF)のリストから探す
- 一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会(AAMT)のリストから探す
- 翻訳会社ディレクトリのリストから探す
- 検索ポータルにキーワードを入力して個別に探す
- 相見積もりをとりたい場合

翻訳者に依頼する場合
- 一般社団法人日本翻訳連盟(JTF)のリストから探す
- 特定非営利活動法人日本翻訳者協会(JAT)のリストから探す
- 翻訳サービスディレクトリProZのリストから探す
- 翻訳者ディレクトリのリストから探す
クラウドソーシングサービスを使って依頼する場合
- 「翻訳専門型」クラウドソーシングサービスを利用する場合
- 「総合型」クラウドソーシングサービスを利用する場合

自動翻訳(機械翻訳)
自動翻訳(機械翻訳)の場合、翻訳利用方法は大きく分けて次の二つです。
- 無料で利用できる自動翻訳(機械翻訳)
- 有料で利用する自動翻訳(機械翻訳)
それぞれの詳細は以下のとおりです。
- 無料の自動翻訳(機械翻訳)を利用する場合
- 有料の自動翻訳(機械翻訳)を利用する場合
- 株式会社みらい翻訳のCOTOHA Translatorを使う
- 株式会社ロゼッタのT-4OOを使う
- 富士通株式会社のZinrai Translation Serviceを使う
- 株式会社ヒューマンサイエンスのMTrans Teamを使う
- 株式会社キアラのKiara Translatorを使う ※Slack向け

自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正のハイブリッド
「自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正」のハイブリッドな方法とは、「ポストエディット」と呼ばれる新たな翻訳方法です。
自動翻訳(機械翻訳)したものを人が手直し(校閲、校正)して、(自動翻訳(機械翻訳)よりも)翻訳の品質を高めるという方法ですが、自動翻訳(機械翻訳)を行う翻訳ソフトの精度向上に伴い、活用される機会が増えつつあります。
多くの翻訳会社がサービスとして提供していますので、ポストエディットを試したい場合は各翻訳会社に対応可否を直接お問い合わせください。

翻訳方法別料金・納期・品質
料金、納期、品質を比較した場合、上記三つの翻訳方法の違いは次のとおりです。
翻訳方法 | 料金 | 納期 | 品質 |
人間による翻訳 | 高 | 長 | 高 |
自動翻訳(機械翻訳) | 低 | 短 | 低 |
自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正のハイブリッド | 中 | 中 | 中 |
料金と品質でマッピングすると次のようになります。

以上の結果から、翻訳方法を選択するときの判断基準は以下の通りです。
品質重視で、翻訳に相応のコストは掛けることができるなら ※ワンストップで安心して高品質な翻訳が必要な場合など | → 人間による翻訳 |
コスト重視で、低品質な翻訳でも許容できるなら ※社内にチェック、修正機能がある場合など | → 自動翻訳(機械翻訳) |
コスト重視で中程度の品質を求めるなら ※自動翻訳(機械翻訳)の品質は許容できないが、コストに制限がある場合など | → 自動翻訳(機械翻訳)と人間による修正のハイブリッド |
まとめ
以上、「3分で読めてわかる【翻訳サービスの選び方と外注先の探し方】」」でしたがいかがでしたでしょうか。
当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行います。
高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。