【医療分野の翻訳】に機械翻訳が使えるか?

翻訳外注ノウハウ

機械翻訳の進歩は近年著しく、大手翻訳会社の大半は翻訳プロセスの円滑化を図るために機械翻訳を活用することに成功しつつあります。

医療分野の翻訳でも、機械翻訳したものを人間の翻訳者というプロが編集することにより、そのメリットを享受することができます。

それでは、機械翻訳は医療分野の翻訳に使えるのでしょうか?

※本コラムはAccelingo社のコラムを元にお届けしています。

医療分野のスタートアップに、機械翻訳がなぜ有効な選択肢となり得るのか?

人間翻訳を超えることはできませんが、機械翻訳は翻訳コストと納期を削減するために活用可能な、貴重なリソースです。

フォーチュン誌によると、医療分野のスタートアップは2010年から2014年の間に200%増加したとのことですので、この分野のスタートアップの競争は苛烈であるはずです。

ブランドを確立し、ビジネスを成長させるためには、ミスが許されない厳しい規制の中を進んでいかなければなりません。

ビジネスに於いては、すべてのコンテンツの翻訳とローカライズ(現地化)に割ける予算が限られていることが多いため賢く使う必要があります。

よって医療分野専門のプロ翻訳会社を選択することは、ビジネスの成長とパフォーマンスのために極めて重要です。

機械翻訳を医療分野のコンテンツの翻訳プロセスに適切に組み込むことで、時間、費用、労力を節約し、市場投入までの時間を短縮、同業他社や先行するブランドに対する競争優位性を高めることができます。

Ana Guerberof Arenas氏(翻訳・マルチモーダル技術上級講師)が行なった「(機械翻訳したものを翻訳者が手直しするという手法である)ポストエディットの生産性と品質に関する研究」では、機械翻訳されたものを使う場合と使わない場合では、使った場合のほうが翻訳者の生産性と品質が向上することが明らかにされています。

医療分野のコンテンツでは、特定の専門用語の使用、口語体や慣用句のない明確で簡潔な表現が求められ、多くの文書が一定の構造・表現パターンに従っているため、機械翻訳ツールを訓練して高品質の翻訳を出力することが容易になり、ポストエディットの労力も少なくなりつつあります。

医療分野の翻訳に機械翻訳を組み込むには?

機械翻訳は、用語や構造が固定されているコンテンツの翻訳や、医療文書によく見られるような長くて単調な文書の翻訳に大きな威力を発揮します。

欧州機械翻訳協会(European Association for Machine Translation)が実施した調査報告によると、回答者の57%が「機械翻訳が生産性を向上させることに同意している」ことが明らかになっています。

欧州機械翻訳協会は「技術マニュアルや情報提供のためのウェブページ」といったわかり易いテキストに機械翻訳を使うことを提案しており、医療分野のコンテンツはこれに大いに該当するものなのです。

本格的な医療分野専門のプロ翻訳サービスに機械翻訳を導入する最善の方法は、それをあくまでも翻訳者を補助するためのツールとして捉え、翻訳者を代替するもの(代用品)として使わないことです。

翻訳の外注先と共同で構築し、完成させた翻訳メモリツールや用語集には、翻訳者が使用する対訳・多言語データが含まれており、翻訳プロセスの円滑化とすべての文章の一貫性を保証してくれるものです。

そしてこのデータは、信頼性の高い翻訳を生成する機械翻訳システムを、学習させるための最適なベースとなるのです。

医療系スタートアップのニーズに合わせて特別にトレーニングされた機械翻訳システムによる翻訳は、たとえばGoogle翻訳など一般的な無料機械翻訳ツールよりも高い価値を持つでしょう。

医療分野を専門とする翻訳者がコンテンツをポストエディットすることにより、医療というデリケートな分野における翻訳の品質が保証されるのです。

カスタマイズされた統計的機械翻訳では、医療業界全般やお客様のビジネスに必要なデータを適切に学習させれば、専門用語、測定値、数値など定型的な内容を効率的に翻訳することが可能なのです。

ユーザーマニュアル、技術仕様書、ユニットコードなどのコンテンツは、機械翻訳ツールを使って正確に翻訳することができます。

機械翻訳ツールを用いて翻訳されたものは、その後訓練を受けた医療分野を専門とする翻訳者がミスを修正するためにポストエディットします。

このプロセス全体を通して時間を節約することができ、それによって医療分野のスタートアップの市場浸透戦略にとって重要な意味を持つのです。

【医療分野の翻訳】に機械翻訳が使えるか?

医療業界におけるニューラル機械翻訳の役割

ニューラル機械翻訳(Neural Machine Translation、NMT)は、導入当初から大きく進歩しており、機械翻訳と医療分野の翻訳サービスの発展に於いて重要な役割を果たすと思われます。

ニューラル機械翻訳はその特殊なニューラルネットワークにより全文を翻訳することができ、さらに言語の特定のニュアンスを伝えることさえ可能です。

ニューラル機械翻訳による翻訳は、単純な機械翻訳と比べて高品質であり、医療分野のコンテンツに不可欠なテキストの正確性と流暢性を高めます。

ニューラル機械翻訳による翻訳は、翻訳およびローカリゼーション(現地化)プロジェクトで選択した言語に基づいて、スタートアップにとって有効なソリューションになる可能性があります。

Adam Mickiewicz University(アダム・ミツキェヴィチ大学、ポズナン市ポーランド)とUniversity of Edinburgh(エジンバラ大学)が実施した「Case Study on 30 Translation Directions(30の翻訳方向性についてのケーススタディ)」で明らかになったように、ニューラル機械翻訳は発展途上でありながら、英語と中国語など特定の言語の組み合わせで優れた性能を示す一方、他の言語の組み合わせでは失敗することもあるのです。

しかし医療分野の翻訳では、機械翻訳ツールによる翻訳は機械翻訳であれニューラル機械翻訳であれ、医療分野を専門とする有資格者(翻訳者)がポストエディットを行ない、適合性と正確性を確保する必要がまだあるのです。

すべての翻訳会社がニューラル機械翻訳を翻訳サービスの一部としているわけではありませんが、ほとんどの翻訳会社が高度な機械翻訳ツールを提供しており、翻訳プロセスを大幅に短縮してコストを削減しつつ、一貫した品質の翻訳を行なうことを実現しているのです。

まとめ

以上、「【医療分野の翻訳】に機械翻訳が使えるか?」でしたがいかがでしたでしょうか。

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