多くのベンチャー企業が国内での足場が固まる前に早々とグローバル化を試みる一方、ある程度成功していて国際的な事業展開に意欲的でありながらその実現へ向けて必要となる調査を怠っている企業もあります。
そんな企業にお知らせです。スタートアップをグローバル化する方法をご存知ですか?「リーン方式」は、グローバル化を成功させるための有力なガイドとなります。
※本コラムはAccelingo社のコラムを元にお届けしています。
目次
「リーン方式」とは?
シリコンバレーには、スタートアップがグローバル化する手法についてさまざまな経験値がありますが、その手法はいくつかの成長期と衰退期を経て、国際展開に成功したり失敗したりしながら進化してきました。
やがてこの教訓は「リーン・グローバリゼーション」と呼ばれ、国際展開を実践する上での基礎となりました。
この原則には一見当たり前のように思われる概念も含まれていますが、残念ながら企業が勢いを増し、国際的な展開を視野に入れ始めると、この信頼できる「原則」が「提案」のように見えてくるのです。
国際展開を成功させる鍵は、グローバル化計画を真剣に検討する前に下調べをすることです。TwitterやEtsyのような企業は、国際化に於いて次のようなプロセスを辿っています。
- 計画の早い段階で対象となる市場を検証する。現地のユーザーが何を求めているのか、そしてその需要に自社製品がどのようにフィットするのかを理解する。
- 顧客の声に耳を傾け、コミュニケーションできる手段を常に解放しておく。
- 市場参入後はあらゆることをテストする。製品テスト、アプローチテスト、必要に応じて調整してまたテスト、です。
あなたのスタートアップはグローバル化に対応できていますか?
自社がグローバル化する準備ができているかどうかを知ることは、グローバル化プロセスに於ける最初のステップです。
事業を拡大する前に、現在の市場で自社のビジネスがどのような状況にあるのかを知ることが重要です。
難しい質問を自分に投げかけ、正直に、客観的に答えられるように準備しておきましょう。また、
- 国内市場は可能な限り飽和させたか?
- 事業拡大が他の事業に悪影響を与えないような強固な基盤があるか?
- 部門間のクロストレーニングや機能性に対応できる十分強靭なチームがあるか?
これらの質問に対する答えを知ることで、あなたのスタートアップをグローバル化する方法を、より簡単に知ることができます。
Orinoco社(オリノコ、現Peatix Inc.)のCEOである原田卓氏によれば、「はじめにサンフランシスコを理解しておかないと、東京を理解することはできない」そうです。
彼は米SurveyMonkey社とBit.ly社を例にとり、これらの企業はいずれも国内市場を飽和させ、明らかに企業をグローバル化する準備ができていたのだ、とグローバル展開のタイミングについて説明しました。
ターゲット市場の選択と検証方法を理解する
すべての市場が同じように魅力的で、国際展開に理想的なわけではありません。
TechCrunchによると、米国以外の市場で最も求められているのは、とりわけブロードバンドやモバイルの通信容量が大きく、規制や税制がかなり緩和されている市場だそうです。
他に考えるべき重要な要素は、
- 検討している各市場の競争状況
- 現在のトラフィックがどこから発信されているか
- あなたのビジネスや製品が地域の市場や嗜好などに適合するかどうか
ということです。
成長するアジア市場の、数十億の消費者へのアクセスを得ることに不安を感じているかもしれませんが、もしあなたのトラフィックとビジネスの大半が実はヨーロッパからのものであれば、ゲームプランを再考する必要があるかもしれないのです。
グローバル化のためのデューデリジェンスでは、その国の政治情勢、インフラ、一人当たりのGDPなどを考慮した上で、グローバル展開の計画を立てるようにしてください。

テストの繰り返しとオープンなコミュニケーション
スタートアップのグローバル化について考えるとき、現在の市場で成功したことが他の市場、特に国際的な市場でも通用する、という考え方に陥ってはいけません。
新しい市場が何を求めているかを知る唯一の確実な方法は、その市場に尋ね、あなたの製品やサービスを試用してもらってフィードバックを得ることです。
新しいベンチャー企業にとって、強いコミュニケーション能力のあるチームを持つことは不可欠です。
Forbes.comで、RoomiのCEOであるAjay Yadac氏は、「理解されることよりも理解することの方が重要だ」と指摘しています。
- 現地の人々が何を求めているのか
- そしてそれをどのように提供できるのか
現地の市場に対する洞察を得ることに重点を置いてください。そしてその答えがわかったら、それを相手に伝えてみる。ここでコミュニケーション能力が必要になってくるのです。もう一度、相手に聞いてみてください。
- あなたの商品・サービスは、相手が求めているものか?
- どうすればもっと良くなるのか?
- ビジネス自体のサービスやプロセスはどうなっているのか?
そして相手の答えを待って、行動するのです。
手放すときを知る
真のグローバリゼーションを目指すのであれば、「世界中のあらゆるオフィスにいつも自分が居るわけにはいかない」という事実を直視する必要があります。
あなたがすべきは、あなたがグローバルな帝国を築くあいだに日々の業務を遂行する、高度な訓練を受けたチームを持つことなのです。
まとめ
以上、「【リーン方式によるグローバル化】の方法」でしたがいかがでしたでしょうか。
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