世界をつなぐための正確な翻訳が、これほどまでに重要な時代はかつてありませんでした。
多様性、ソーシャルメディア、ビジネスのグローバル化により、過去10年間だけでもコミュニケーションは10倍以上に増えました。
世界中に広がる膨大な情報量の中、人々はしばしば機械翻訳(自動翻訳)に頼って現状を把握していますが、機械翻訳(自動翻訳)は人間の文脈や文化を理解する能力を持っていないため、悲惨な結果を招く可能性があります。
※本コラムはITC Translations社のコラムを元にお届けしています。
コンピュータがミスを犯すとき
コミュニケーションの手助けになるということで一般的になりつつあるコンピュータを使った機械翻訳(自動翻訳)サービスですが、その精度はどうでしょうか。
単純な文章や、しっかりと構造化された文章であれば、機械翻訳(自動翻訳)でもその内容はよくわかるでしょう。しかしその翻訳結果は、必ずしも品質が保証されたものではありません。
Alex Hearn(アレックス・ハーン)氏によると、ヨルダン川西岸地区のある建設作業員は、Facebookの投稿自動翻訳サービスが彼の投稿と写真を誤訳したため警察に逮捕され、「何時間も」尋問されたとのことです。
彼が投稿したのは作業員がトラクターの横に立っている写真で、アラビア語で「おはよう」とキャプションが付けられていたものですが、自動翻訳が「hurt them(彼らを痛い目に遭わせる)」と翻訳してしまったのです。
イスラエル国防軍はソーシャルメディア上で「攻撃を示唆する用語」をアルゴリズムで検索しているため、この用語が誤って翻訳されて投稿された時点で、警察当局がすぐに動くことになったのです。
どんな機械にも難しい言語
Facebookはこのミスを謝罪したものの、「翻訳は日々進歩している」という声明を出しました。
しかしアラビア語は「世界中で多くの方言が使われているので機械翻訳(自動翻訳)は非常に難しい」のが事実なため、この声明の信ぴょう性については疑問が残ります。
人工知能(AI)が間違った言葉を、間違った方法で使うというのはこれに限ったことではありません。
すべての誤訳が逮捕劇に発展するわけではありませんが、中国のソーシャルネットワークWeChatが 「黒人の外国人 」という意味のフレーズを「Nワード」と翻訳してしまって謝罪発表しなければならなかったように、侮辱や恥辱につながるものもあるのです。

ヒューマンタッチ(人間味)
もしコンピュータがなかったら、これほどまでに多様な異文化を理解することはできなかったでしょう。しかし、なかにはやはり翻訳を人に任せたほうが良い分野もあるのです。
人間の翻訳者はどんな状況でも最初で最後の防衛線になり得るのです。なぜなら彼らは、言葉の意味を単純に説明するだけでなく、説明の際に感情的なロジックを使うことができるからです。
そしてそれこそが、コンピュータよりも頻繁に、専門的な訓練を受けた人間の翻訳者を利用できるようにすべき理由なのです。
ビジネスの賢い進め方
ビジネスに於いて、間違った言葉はパートナーや担当者、評判の失墜につながることがあります。
間違った言葉や表現には説明や謝罪がつきものですが、しかしそうしたところで完全に元に戻すことはできません。なぜなら人は、善悪にかかわらずそのことを決して忘れないからです。
ビジネスに於ける広報活動は、企業の成功を左右するものです。だからこそ、企業の経営陣と直接仕事をする、正確さと一貫性を確保できる翻訳者を確保することがビジネスに於いては賢明なのです。
メディアやお客様対応では、言葉を間違えると大騒ぎになることがあります。それをAIに任せるのはいかがなものでしょうか。
まとめ
以上、「翻訳に於ける【人間性の大切さ】」でしたがいかがでしたでしょうか。
当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行います。
高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。