- グローバル化とは何でしょうか?
- 世界のすべての国が同じになることを意味するのでしょうか?
- 世界中の経済、政治、文化システムが統合されるということでしょうか?
- 世界各地で同じ店やレストランを見つけることができるようになることなのでしょうか?
- 個々の国が単独でビジネスや貿易の決定をすることができなくなり、他の国に相談しなければならなくなることを意味するのでしょうか?
- もしこれらをグローバル化と言うのなら、私たちの暮らしにどのような影響があるのでしょうか?
グローバル化という概念は、実に多くの疑問と論争を巻き起こしています。
※本コラムはManitobaのコラムを元にお届けします。
目次
グローバル化の現実に対してどうすればよいのか?
グローバル化は新興国に新しい産業を興し、雇用を増やすという意味でプラスに働くと主張する人もいます。
一方、グローバル化は先進国の言いなりになることを世界の貧しい国々に強いる、という点で否定的な意見もあります。
また、先進国ではそれまで自国民が行っていた製造業の仕事の多くをアウトソーシングすることになるので、損をするのは自分たち先進国だという見方もあります。
アウトソーシングとは外部と契約してモノを調達することです。
そのおかげで世の中にはマレーシア、中国、フィリピンといった新興国のラベルが貼られた服が多く、より低コストで生産することができているのです。
しかしアウトソーシングの批判者は、このやり方では誰も得をしないと考えています。
先進国の労働者は職を失い、貧しい国の労働者は劣悪な環境で働きながら低い賃金しか得られないのだと。
ではそのような現実に対してどうすればよいのでしょうか?
「フェアトレード」をもっと強調すれば何かが変わるのか?
世界貿易により、国内で生産できない果物など、私たちは多くの製品を手に入れることができています。
グローバルな貿易によりバナナ、マンゴー、オレンジ、キウイフルーツなどの農産物が食料品店で簡単に手に入るからですが、これは新興国の農民がより多くの商品を生産、販売する機会を得て、より良い生活を送ることができることを意味しています。
しかし製品を購入する裕福な国が、供給者が従わざるを得ない生産・貿易のルールをすべて作ってしまうので、世界市場での公正な競争の機会を減らしてしまっていると言う人も先進国の中にいます。
加えて新興国は自国民を養うために、自国向けの食品を生産する代わりに裕福な先進国が求める輸出食品の生産を余儀なくされています。
また、多国籍企業が新興国で果樹園やプランテーションを開発することは、しばしば自国用の食糧生産に利用できる土地の減少につながります。
これらの問題に対して何ができるのでしょうか?「フェアトレード」をもっと強調すれば、何かが変わるのでしょうか?
労働者の権利や新しい移民の責任まで考慮すべきなのか?
グローバル化は、労働者が仕事を求めて故郷の新興国から先進国へ移住する原因にもなり得ます。
移民労働者は家族を置いて一時的に他国で暮らすことになるため、故郷の地域社会の家族や社会構造を崩壊させる可能性があります。
さらに彼らの収入のほとんどが本国に送金される可能性があり、彼らの雇用が雇用先の国にもたらし得る利益も減少してしまいます。
外国人労働者が他国に移住し、限られた地域に住み、自分の宗教や習慣を守り続け、さらには自国の法律にも従っているため、新しい国に適応しようとしないと非難されることもしばしばあります。
一方、移民先の先進国では待遇が悪く、思い通りに生活できないと不満に思う移民者も多く、このことはグローバル化の結果として人権の役割までも問うことにつながりますが、私たちは何かを購入する際にそのような、労働者の権利や新しい移民の責任まで考慮すべきなのでしょうか?
そして果たしてそれは重要なことなのでしょうか。
社会的、環境的影響は懸念すべきことなのか?
多くの新興国は自国の経済を向上させるために、グローバル化による新しい産業とそれがもたらす雇用を必要としていますが、それと同時にその過程で自国の文化やアイデンティティを失いたくないとも考えています。
また、多くの新興国はグローバル化が進むことにより経済的、政治的な意思決定がコントロール不能となり、さらに自国の伝統、言語、文化が脅かされることを恐れています。
アメリカのポップカルチャーや政治的、経済的影響力の強さから、多くの途上国はグローバル化を「アメリカ化」の一形態として捉え、伝統的な社会構造を損なっているとも考えています。
また、多くの新興国には環境保護に関する厳しい規則がないため、産業界は高価な汚染防止装置を設置することもせず、その結果として本来許容されない深刻な大気、水、土壌の汚染を引き起こしています。
このようなグローバル化がもたらす社会的、環境的影響は懸念すべきことなのでしょうか?
グローバル化について今一度よく考える必要がある
グローバル化には多くの賛否両論がありますが、我々は先進国の市民、消費者として、購入する食品や衣類などが新興国の人々に与える潜在的な影響に気付くべきなのでしょうか?
- なぜ新興国で生産された多くの商品が、国内で生産された商品よりもはるかに安いのかを私たちは自問すべきなのでしょうか?
- これらの商品を生産している貧しい国の労働者の生活や労働条件についてよく知っているでしょうか?
- 彼らが労働に対してどれだけの賃金を得ているか知っているでしょうか?
- 労働者が職場で保護や手当を受けられないことをよく知っているでしょうか?
- 新興国での生産が環境に与える影響について知っているでしょうか?
- 私たちは多少価格が高くても、フェアトレードを推進する企業や店舗を支援すべきでしょうか?
- 私たちの責任とは何でしょうか?
- 私たちの消費者の選択がもたらす、潜在的な影響とは何でしょうか?
グローバル化は良いことなのか?悪いことなのか?私たちは今一度よく考える必要があるのではないでしょうか。

まとめ
以上、「【グローバル化】は良いことなのか?悪いことなのか?」でしたがいかがでしたでしょうか。
当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行います。
高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。