6ステップでわかる【輸出入ビジネスの始め方】

翻訳外注ノウハウ

貿易は人がこの世に現れてからずっと行われてきたものです。ジャガイモがアイルランドに伝わったのも輸出入があったからであり、私たちが今日、世界中の食品、飲料、家具、衣服、その他ほとんどすべてのものを購入できるのも輸出入のおかげです。

輸入とは、ある国から別の国へ持ち込まれるあらゆる財やサービスのことであり、輸出とは、自国内で生産され、他の市場へ販売される財やサービスのことですが、輸入か輸出か(あるいは両方か)は取引の向き不向きによって決まります。

現代の国際貿易システムは、ある国から別の国への商品の販売、流通、配送を扱う輸出入ビジネスが複雑に絡み合った網の目のようなものです。だからもし国際市場への参入に興味があるなら、輸出入ビジネスは一種類だけではないことを知っておいてください。輸入だけに専念することもできますし、輸出だけに専念することもできます。特定の業界に特化したメーカーの代理店になることもできますし、フリーランスのブローカーに近い輸出入商社やエージェントになることもできるのです。

※本コラムはNerdWallet社のコラムを元にお届けします。

輸出入ビジネスを始める

輸出入ビジネスを始める際には、他のビジネスと同じようにたくさんのことを考慮する必要があります。特に輸出入ビジネスの場合、ビジネス、国際関係、グローバルファイナンスなどのバックグラウンドを持っていると役に立ちます。それらの知見により、海外のサプライヤーから製品を販売したり購入したりする際に必要な、数え切れないほどの煩雑な手続きを理解することができるからです。

「コンプライアンスが非常に複雑になっており、たとえ方法を知っていたとしても、多くのことをランダムに考慮しなければならなくなる」。ワインや紅茶、蜂蜜などの高級品の輸出入・製造を行なうHeritage Link Brands(ヘリテージ・リンク・ブランズ)社の共同設立者Selena Cuffe(セレナ・カフ)氏は語ります。

Cuffe(カフ)氏は、プロクター・アンド・ギャンブル社でブランドマネジメントなど貿易関連の仕事に長年携わった後、2005年に会社を設立しました。南アフリカに行き第一回Soweto Wine Festival(ソウェト・ワインフェスティバル)に参加したことがきっかけでインスピレーションを得たと彼女は言います。

Heritage Link Brands(ヘリテージ・リンク・ブランズ)社は現在、ワイン業界に於いてさまざまなかたちで事業を展開しています。南アフリカ産のワインを米国のワイン市場に輸入しているほか、自社畑のブドウを米国のほか、フィリピンや香港にも輸出しています。また、航空会社の国際線向けにもワインを輸出しています。

輸出入ビジネスを始めるために必要なステップと、Cuffe(カフ)氏からのアドバイスと合わせてご説明します。

ビジネスの基本を身につける

今の世の中に於いてビジネスを始めるなら、ホームぺージやFacebook、Twitter、その他ソーシャルメディア・チャンネルを作成するなど、一定の基盤を確立する必要があります。そこで必要となる最初の一歩は、基本的な事項を整理することです。つまり、本社を置く国や県での事業登録、ドメイン名の登録、合法的な営業に必要なビジネスライセンスの取得などです。

また、ビジネスプランも必要です。そのビジネスプランには、あなたが仕事をしたいマーケットの規則や規制をどのように扱うかが含まれている必要があります。たとえば米国にアルコールやタバコ製品を持ち込むには、Alcohol and Tobacco Trade and Tax Bureau(アルコール・タバコ税貿易局)の許可が必要で、無料ですが取得には数か月掛かることもあります。他の国とビジネスを行なう場合にも同様の調査が必要で、各国の様々なラベル表示の法的要件から保険まで、あらゆることを考慮に入れる必要があります。

おそらく最も重要なのは、利用できる「資本」でしょう。行なう輸入・輸出ビジネスの種類によって必要となる費用は大きく異なります。「私が誰にでも勧めるのは、まず資本金を用意することです。法的な面だけでなく、自分が創り出したブランドの価値を守るため、また、立ち上げるビジネスの品質に投資するためです。そして、どんな商品であれその品質にこだわることです。そうすれば長期的に成功し、持続する可能性が高くなると思います。」とCuffe(カフ)氏は言います。

Cuffe(カフ)氏がワイン業界で成功するために挙げた「100万ドル(約1.3億円)を稼ぐには、700万ドル(約9億円)を投資する必要がある」という比率は、快適にビジネスを始め、調達の問題から貿易規制の変更まで、どんな事態にも対応できるようにするために必要な資本を示すものです。

輸出入するプロダクトを選ぶ

輸出入ビジネスを始めるための次のステップは、あなたが情熱を注いでいる製品や産業で、国際市場で売れると思われるものを見付けることです。Cuffe(カフ)氏とってその商品はワインでした。品質や味だけでなく、社会的正義の観点からもこの製品に縁を感じたと彼女は言います。「私がこの業界に入った2005年当時、黒人系ワインメーカーは一社、黒人系ワインメーカーが持つブランドは5つだけでしたが、現在では17の黒人系ワインメーカーと31の黒人系ワインブランドがあります。」彼女は言っています。

南アフリカのワイン産業は今でも、劣悪な労働条件や不平等な資本参加といった不公平な状況に置かれていますが、Cuffe(カフ)氏によれば南アフリカワインの世界的な売り上げと知名度の向上により、十年前よりも状況は改善されているそうです。「私たちが成し遂げたうちでもっとも大きなことは、黒人ビジネスへの資金提供の機会です。設立当初、すでにあった黒人系ワインメーカーがワインを作るには、既存の白人系ワイナリーから仕入れる必要がありました。なぜなら彼らは土地さえも持っていなかったからです。」Cuffe(カフ)氏は言います。

製品が見つかったら、その製品に適したマーケットを特定することも必要です。つまりは売る相手が必要だということなのです。ここであなたのトレンド探知能力が発揮されます。輸出入ビジネスに最適な商品は、流行り始めたばかりかまたは、これから流行りそうな商品です。Global EDGE社のMarket Potential Indexといったリソースや、Department of Commerce International Trade Administration(商務省国際貿易局)のような地方政府当局やウェブサイトで調査をすることができます。また、国勢調査局の「外国貿易」で輸出入産業の状況に関するレポートを入手することもできます。そこから「ゆっくり、着実に」始めるのが一番です。

「自分のアイデアを試してみてください」「自分が好きだから売れると思っているものがマーケットで売れるとは思わないでください。マーケットで火が点くのは味だけではありません。あなたが知っている人、パッケージ、タイミングのセレンディピティ(偶然の産物)など、間接的なソフト面の違いが重要なのです。」とCuffe(カフ)氏は言います。

仕入先の開拓

輸出入したいプロダクトが決まったら、そのプロダクトを作っている現地のメーカーなど、強力なパートナーシップにつながる生産者を探す必要があります。輸入・輸出ビジネスで長く成功するためには、サプライヤーとの良好な関係が不可欠です。

一般的にはAlibabaGlobal SourcesThomas Registerといった会社を通じてサプライヤーを見付けることができます。サプライヤーには自国市場(または販売したい他の市場)に参入するメリットを説明、説得し、プロダクトを現地の倉庫や生産施設から、地球の反対側にある別の倉庫に運ぶための物流も把握する必要があります。

また、Cuffe(カフ)氏がときおり行なっているように、あなた自身がサプライヤーとなる場合もあります。「私たちは、南アフリカにあるSilkbush(シルクブッシュ)というブドウ畑の権益を所有しています。私が彼らと取引をする際の方針は、収穫したブドウの80%を国内のワイナリーに送り、そのワイナリーは私たちのブドウを使って独自の高級ワインを生産する。また、残りの20%は自社ブランド”Silkbush”を立ち上げ、海外に輸出するために使用する、というものです。」と彼女は言っています。

プロダクトに値段をつける

どんなプロダクトを扱いたいのか、ターゲットとなる市場はどこかを決めたら、次はいくらで売るかを考えます。輸出入のビジネスモデルには通常、「販売数」と「その数に応じた手数料」という二つの重要なカギがあることを理解する必要があります。

値上げを含む、プロダクトの価格設定(または最終的に手数料となるもの)については、顧客が喜んで支払う金額を超えないようにする必要があります。ただし、利益が出ないような低過ぎる価格設定はしないことです。輸出入業界では、輸入業者や輸出業者が原材料を購入する際に、メーカーから請求される金額より10%~15%値上げするのが一般的です。

6ステップでわかる【輸出入ビジネスの始め方】

顧客を開拓する

輸出入ビジネスを行なうために次にすべきは、プロダクトの販売先を見付けることです。マーケットを決めることと顧客を見付けることは同じではありません。たとえばニューヨーク港に製品を送り付け、そこで通りすがりの人々に売り始めるというわけにはいかないのです。商品を引き取ってくれる販売店や取引先を見付け、そこからさらに他の人に売ることが必要なのです。

デジタル・マーケティング・キャンペーンを含む、質の高いウェブサイトがあれば、顧客は最終的にあなたを見付けてくれるかもしれません。しかしCuffe(カフ)氏は昔ながらの方法、つまりコールドコール(何のつながりもない相手に電話でアプローチをすること)から始めることを提案しています。その地域の商工会議所や領事館、大使館など、現地の機関に問い合わせてみてください。これらの組織は、輸出入ビジネスを始める上で重要な助けとなる、現地の連絡先リストを提供してくれるかもしれません。

「マサチューセッツ州ケンブリッジにあるWhole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)の店舗に電話したところ、チャンスを与えてくれたのです。そして今はホールフーズ・マーケットのディスプレイプログラムと地域プログラムを担当しています。当初も今もコールドコールをすることが多いです。」とCuffe(カフ)氏は言います。

物流を把握する

輸入と輸出の最も複雑な点は、どこかで作られた製品を別の場所で販売するというロジスティクス(物流)にあるでしょう。たとえば南アフリカのブドウ畑からカリフォルニアのワイングラスまで、どのように製品が運ばれてくるのでしょうか。

「顧客、取引先、消費者が異なるサプライチェーンの中で事業を展開する場合、並外れた調整が必要になりますが、私はMaersk(マースク、海運コングロマリット)のような船会社に連絡を取ってくれるフォワーダー(貨物利用運送事業者)を利用しています。」とCuffe(カフ)氏は言います。

グローバル対応が可能なフォワーダーを雇うことは、一般的にすべての輸出入ビジネスにとって良いアイデアです。なぜなら彼らは貨物を移動するための輸送エージェントとしても機能するので、工場から倉庫までの製品移動に於いて、多くの時間を節約し、不安を解消することができるからです。

基本的にはあなたのビジネスと製品に関する情報を彼らに提供し、輸送契約、保険、そしてしばしば他国での作業に関するライセンス、許可、関税、クォータ(割当)を手配してもらうことになりますが、これにより国際貿易市場に於ける、輸出入ビジネスの立ち上げに伴なう頭痛の種の多くを取り除くことができるのです。

FAQ(よくある質問)

輸出入ビジネスは儲かるのか?

輸出入ビジネスの多くは、非常に収益性の高いものです。御社の収益性を高めるには、業界に関する必要な調査を行ない、十分に文書化されたビジネスプランを持つことが重要です。また、輸出入ビジネスに関連するすべてのコストを理解し、製品の価格を設定する際に利益率を決定することも不可欠です。

輸出入企業はどうやって儲けているのか?

輸出入業者は、業者や仕入先から商品を購入する際に支払った金額よりも高い金額で販売することで利益を得ることになります。

輸出許可証とは何か?

輸出許可証は、企業が特定の輸出取引を行なうことを許可する政府発行の文書です。輸出取引に関する審査が行なわれたあと、適切な機関によって輸出許可証が発行されます。

商品の輸入に必要な書類は?

商品を輸入する際に必要となる書類の種類は、輸入先の国によって異なります。米国では輸入ライセンスや許可証が必要な場合もありますが、税関・国境警備局の記入用紙は必要です。

最後に

輸出入の世界は、情緒と経済の両面でバランスを取る必要のある、めくるめく複雑なシステムになっています。もし私たちが世界の他の地域で栽培または、生産されたものが欲しい場合、どのようにすればそれを手に入れることができるのでしょうか。また、どうすれば生産者や他の人たちにもそれを楽しむ機会を与えつつ、A地点からB地点まで輸送する人たちの持続可能なライフスタイルを実現できるのでしょうか?

これらの質問に答えることにもし興味があるのであれば、その作業の膨大さに圧倒されようにしてください。適切な調査、計画、文書化によって、輸出入ビジネスを成功させることはできるのですから。

まとめ

以上、「6ステップでわかる【輸出入ビジネスの始め方】」でしたがいかがでしたでしょうか。

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