マーケティングコンテンツを翻訳することは、自分と異なる言語を話す、新しい顧客にアプローチするための重要なステップです。
マーケティングコンテンツを翻訳するメリットは数多くあり、正しく扱えば全体の投資収益率(ROI)に好影響を与えることができるのです。
しかし対応が必要なのは書かれた言葉だけではありません。ターゲットに向けたマーケティング資料を作成する際には、彼らの文化を考慮することが肝要です。
読者の文化的嗜好や、彼らにとって重要なことを考慮することで、自社が彼らと真のつながりを持つ可能性が高まり、消費者にとってポジティブな体験となり、自社のROIを高める可能性があるのです。
※本コラムはAccessible Translation Solutions社のコラムを元にお届けします。
目次
文化と翻訳の関連性
文化とは、ある集団に共通する慣習的な信念、社会形態、日常生活の特徴などのことです。
それらの特徴には言語、宗教、芸術、音楽、伝統、習慣などが含まれることがありますが、集団の文化が最終的に言語(とその変化)を形成するため、翻訳と文化は密接に関連していると言えます。
ゆえに翻訳者はある言語から別の言語へ文章を翻訳する際に、ソース(翻訳する前の)言語とターゲット(翻訳した後の)言語の、両方の文化的背景を考慮する必要があるのです。
そしてそのために翻訳者は、原文の読者の文化と対象読者の文化、両方を理解する能力を備えていなければなりません。
そうすることで翻訳者は、言語と文化の最適なバランスを見付け、マーケティング資料をより効果的に翻訳、ターゲットに届けることができるのです。
このプロセスはローカライゼーションと呼ばれますが、つまりそれはターゲットとなる読者に対し、文化的に適切なものにすることが求めらるということです。
ローカライズは最終的な翻訳の微調整に役立つ
ローカライゼーションは、業界ではよく「L10N」と略される、製品を特定の地域や文化に適合させるプロセスのことです。
ローカライズは、翻訳されたコピーだけでなく使用する色やイメージ、フォーマットやデザイン、そして視聴者にとって文化的に重要なものへのアプローチも含めて行われます。
最終的に翻訳され、ローカライズされたマーケティング資料によって顧客が経験するであろう全体的な体験にフォーカスすることで、視聴者にとってより適切なマーケティングキャンペーンを開発することができるのです。
そしてそれは、自国語のコンテンツをただ一語一語翻訳するだけでは実現できないことなのです。
文化を考慮すると翻訳はどう変化するのか
ターゲットの文化を考慮した上でマーケティングキャンペーンを適切にローカライズすれば、最終的に自国語版のキャンペーンとは全く異なるものになるかもしれません。しかしそれで良いのです。
自国の言語圏の視聴者に向けた広告キャンペーンがうまくいったからといって、そのコピーをただそのまま翻訳しただけで新しいターゲット市場でも同じ結果が得られるかというとそうではありません。
ターゲット市場の文化を考慮し、適切にローカライズされたコンテンツは、視聴者との接点を持ち易くなります。ここで、海外向けのコンテンツを確定する際に変化する可能性があるものをいくつかご紹介しましょう。
マーケティングコンテンツをローカライズする際には言語だけでなく、以下のような様々な項目を考慮する必要があるのです。
- レイアウトとデザイン
- 画像
- 色
- 購入までの経路(動線)
- 多言語SEO対策
- フォントの選択
- その他
尚、企業のイメージやブランドにとって重要なもので、ローカライズによって変化させたくないものがあれば、そのことをローカライズチームに事前に伝えておく必要があります。

文化の違いを考慮することでROIを高めることができる
「マーケティングコンテンツをローカライズすることが企業の潜在的な成長につながる」そういっても過言ではありません。
CSA Researchでは過去15年間に言語とウェブ閲覧行動に関する調査を二回実施しましたが、それによるとインターネットユーザーは自国語で書かれたウェブサイトから商品を購入する確率が、英語だけで書かれたウェブサイトから購入する場合よりも約72%高くなるそうです…「自分は英語がわかる」と思っている人でさえも。
だから新しい市場を開拓するためには、彼らの母国語や主要な言語で、彼らを意識したマーケティングキャンペーンを行うことが有効なのです。
ターゲットの文化を考慮したローカライズが行われていれば、顧客数をより早く増やすことができ、新しいターゲットに対する配慮が不十分な競合他社に対しても優位に立つことができます。
顧客はこのようなオーダーメイドの体験をすることで、自分が大切にされていると感じ、それが顧客満足度の向上や企業の売上拡大につながるのです。
実際、「ローカライゼーションに1ドル(約130円)投資する毎にROIはおよそ25ドル(約3300円)になる」という研究結果もあるのです。
ゆえにもし国際市場に進出するのであれば、マーケティングキャンペーンをローカライズしない手はないのです。
プロの翻訳者に翻訳を依頼することの重要性
顧客向けのマーケティングキャンペーンを翻訳しローカライズすることは、顧客にアプローチするための素晴らしい方法です。
しかしその作業はプロに任せることが肝心です。そしてウェブサイトを訪れたり、広告キャンペーンを目にした途端に顧客を失ってしまうようなことだけは避けたいものです。
プロフェッショナルな高品質の翻訳への投資は、たしかに初期費用は掛かりますが長期的に見れば自社ブランドにとって大きな価値があります。
翻訳で獲得した顧客はより定着し易くなります。そして彼らは御社のブランドに自信を持ち、信頼を寄せ、関係が深まるにつれてより多くの売上確保に貢献してくれるようになるのです。
ターゲット視聴者の文化に十分に配慮した多言語体験を提供するための翻訳に投資することは、顧客のニーズと自社ビジネス目標のあいだでバランスを取るための、素晴らしい方法なのです。
なぜなら顧客の母国語で情報を提供することで新たな顧客層を獲得できるだけでなく、顧客の尊敬と信頼を得ることができ投資効果も期待できるからです。
まとめ
以上、「【マーケティング資料の翻訳】について知っておくべき6つのこと」でしたがいかがでしたでしょうか。
当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行ないます。
高い品質が求められる外国語対応や翻訳についてもしお困りでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。