新しい国の潜在顧客にアプローチする最も効果的な方法は、ウェブサイトを翻訳することです。

スペイン語を話すバイヤーを見つけたいですか?ウェブサイトをスペイン語に翻訳しましょう。フランス語を話す人たち惹きつけたいですか?フランス語に翻訳しましょう。

簡単ですね。でも、海外向けのウェブサイト制作において、翻訳はほんの始まりに過ぎません。

ウェブサイトの制作には多くの作業が必要です。「訪問者がリンクをクリックしたときに何が見えるか」だけでなく、「すべてのページ、すべてのインタラクションで何を体験するか」が重要なのです。

ウェブサイトを翻訳するときは、以下の9つのステップに従ってください。

※本コラムはubiqus社のコラムを元にお届けします

ウェブサイト翻訳を従来の翻訳のように扱わない

ウェブサイト翻訳を、標準的な文書翻訳と同様に扱うことがよくあります。しかし、ウェブサイトの翻訳はただ単に単語を翻訳するだけではありません。

ウェブサイト全体を適応させる必要があるので、翻訳というより「ローカリゼーション」と呼ぶ方が適切なのです。

また、テキストの翻訳だけでなく、グラフィックや商品画像、その他の要素も、ターゲット市場特有の基準に合わせる必要があるのです。

はじめからローカリゼーション戦略を立てる

ウェブサイトの翻訳は、一般的な翻訳とは異なる種類のものであるため、そのように扱うことが重要です。

つまり、テキストを翻訳し始める前にローカリゼーション戦略を決めておく必要があるのです。

英語は左から右に読みますが、すべての言語がそうではありません。アジアの言語では、テキストは上から下に読みますし、アラビア語は右から左に読みます。

このような場合、レイアウトをそれぞれの読み方に合うように変える必要がありますが、変更後も元の言語で作られたウェブサイトの外観と雰囲気は維持する必要があります。

なるほど、翻訳者であれば文章を翻訳することはできるでしょう。しかし、ローカリゼーションの専門家は文章をページに、適切にフィットさせることができるのです。

このようなことを念頭に、ウェブサイトを翻訳する前に「多言語版のウェブサイトを制作することは有益か?」 と自問してみてください。

もし有益と思うなら、「単なる翻訳」ではなく「ローカリゼーション」を念頭に作るようにしましょう。

適切なローカリゼーション技術を使用する

CMS(コンテンツマネジメントシステム)には、セキュリティ、使いやすさ、コスト削減など多くのメリットがありますが、ウェブサイトの翻訳がより速く、より簡単になるという別のメリットもあります。

ほとんどの CMSには、ウェブサイト全体の翻訳プロセスを合理化するコネクタやプラグインをインストールできます。

これらのプラグインは、数百ページを翻訳したり複数の言語に翻訳したりするような、大規模なプロジェクトで特に威力を発揮します。

ローカリゼーションの専門知識を持つ制作会社に頼む

制作会社はローカライゼーションの課題を理解する必要はありませんが、理解している制作会社ならより翻訳し易いウェブサイトを構築することができます。

一例として、開発者によっては複数の意味を持つ可能性のある単語に対して、ひとつのフィールドを作成してしまうことがあります。

なぜこれが問題かというと、英語ウェブサイトに於ける「Home」は、「スタートページ」を指すこともあれば、住居または、野球場の特定の場所、さらには「快適さと平和の感覚」を指すこともあるからです。

しかしこれらすべてを単一のフィールドで処理すると、翻訳者がそれぞれの文脈に適した、英語以外の単語を使用することができなくなってしまうのです。

この点、ローカリゼーションの専門知識を持つ制作会社なら、ウェブサイトを翻訳し易くするためにはどのツールを使用すればよいかを知っているのです。

テキストを編集可能な形式に変換する

翻訳者や ウェブサイト制作者にとって最大の悩みのひとつは、「変更不可能なテキスト」です。

これがあると、テキストを含むフォーム、カルーセル(スライダー)または、画像は翻訳する前に再フォーマットする必要がありますが、この作業によりプロセスに余分な手順が追加され、必然的にプロジェクトは遅延します。

だからウェブサイトのコンテンツを作るときは、翻訳したあとのウェブサイトに反映できる、編集可能な形式で保存するようにしてください。

そうすることで、より正確な翻訳が可能になり、納期も短縮されます。

翻訳した後のテキストの長さを予測する

ある言語と別の言語では、テキストの長さに必ず違いがあります。

たとえば英語の場合、単語の長さは平均「8.23文字」で、ドイツ語の平均「11.06文字」よりは短いもののクロアチア語の平均「7.06文字」よりは長いのです。

別の言い方をすると、「メッセージを伝えるために必要なスペースは、メッセージを伝えるために使用する言語によって異なる」ということです。

ウェブサイトのテキストに必要なスペースを考える際には、このことを念頭に置いてください。

これはテキストだけでなく、テキストボックスやCTA(コールトゥアクション、行動喚起)ボタン、その他の要素のサイズにも影響するのです。

世界共通の意味を持つアイコンを使う

多言語ウェブサイトのメリットは、コンテンツがターゲット国毎に調整されているということです。

しかしアイコンなら、一言では表せないことを一枚の画像で伝えることができるので便利です。ただし、すべてのアイコンが世界共通なわけではありません。

親指を立てることは多くの国で肯定的な意味合いを持ちますが、中東では下品なものとみなされます。

二本の指で丸をつくるオーケーサインは、米国では「すべて順調」という意味ですが、ドイツやブラジルでは卑猥なジェスチャーとされます。

だからもし多言語のウェブサイトでこのような類のアイコンを使用する場合は、対象国すべてで同じ意味かどうかを確認してください。

このような場合でも、ローカリゼーションの専門家なら特定のアイコンがターゲット言語に適しているかどうか、または同じ意味を伝えるためにほかにもっと適切なアイコンがあるかどうかを教えてくれます。

ウェブサイト内すべての要素をターゲット市場に合わせる

アイコンが文化によって異なる意味を持つ場合があるように、色も異なることがあります。

たとえば緑はアメリカではお金の色ですが、中国では怒りや不誠実を意味します。だから緑一色のウェブサイトは、中国市場では通用しないと考えたほうが良いでしょう。

その他の要素も、言語によって書式が異なります。住所や電話番号は国によって異なり、通貨も異なります。

測定値はアメリカを除く世界のすべての国で統一なため、アメリカ英語への、またはアメリカ英語からの翻訳には、メートル法の測定値をアメリカの測定法に、またはアメリカの測定法から変換する必要があります。

翻訳者にウェブサイトを確認してもらう

これはあまり重要ではないように思えるかもしれませんが、より良い翻訳につながります。ウェブ サイトに関する情報を翻訳者に提供すればするほど、翻訳は良くなります。

翻訳対象のテキスト文書や単語の羅列である Excel ファイルではなく、翻訳者に元の言語のウェブサイトを見てもらいましょう(ない場合はモックアップでもかまいません)。

翻訳者が、単語がどこに配置されているかを確認することで、適切な翻訳を選択することができるからです。

もちろん、最良の結果を得るには翻訳したウェブサイトに最終的な確認を行うことがもっとも良いので、翻訳会社に徹底的な校正を依頼するようにしてください。

ウェブサイトの翻訳は、テキストを翻訳すれば終わりではありません。サイトを訪れたユーザーが目にするもの、しないもの、すべてを要素をどのようにローカライズするかを理解する必要があるのです。

ここまで述べてきた9 つのウェブサイト翻訳で気を付けるべきことに従うことでようやく、ウェブサイトは新しいターゲット市場で公開できるようになるのです。

まとめ

以上、「ウェブサイトを翻訳するときの9つのポイント」でしたがいかがでしたでしょうか。

当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行います。

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