【翻訳外注必勝法】5W1H + α(アルファ)
六何(ろっか)の法則と呼ばれる「5W1H」は翻訳依頼においても、依頼主自身が依頼する内容について改めて確認する、依頼先に正確な情報を伝える、といった上で有益な情報整理の方法です。
それでは、翻訳依頼で伝えるべき「5W1H」とはどのようなものなのでしょうか。
「5W1H」に「+α」を加えた7つのポイントを具体的に説明します。ひとつずつ、みていきましょう。
Contents
WHAT(何を翻訳するのか)
「何を翻訳するのか」「何のために翻訳するのか」翻訳依頼の際に「WHAT(何)」を考えることはとても大切です。
翻訳対象となるドキュメント(文書)、つまり「WHAT(何)」の内容によって、選ぶべき翻訳手法、求めるべき翻訳品質、掛けるべき時間や費用、選ぶべきパートナーは変わるからです。
- 読んでもらうため(知ってもらうため)
- 読むため(知るため)
といった表面的なことだけでなく
- 読んで(知って)どうして欲しいのか
- どう思って(アクションして)もらいたいのか
- なにを読む(知る)のか
など「WHAT(何)」についてよく考え、依頼時に正確に伝えることで、それに最適な翻訳を得ることができます。
また、「WHAT(何)」に着目することで、「必要な部分だけを(選択して)翻訳する」といった発想が生まれます。
WHY(なぜ翻訳するのか)
「なぜ翻訳するのか?」つまり「WHY(なぜ)」を考えることも、翻訳する目的を明確にする上で大切です。
- 伝えるため
- 理解するため
- 頼まれたから
といったことだけでなく、その先や背景にあるはずの
- 海外における販路拡大
- 新規プロジェクトの契約
- 外国人観光客の誘致
など「WHY(なぜ)」という目的を明確にし、それを翻訳依頼先に伝えることで最適な翻訳を得ることができます。
また、「WHY(なぜ)」に着目することで、「本当に翻訳する必要があるのか」といったことにも着目することになります。
WHEN(いつまでに翻訳するのか)
翻訳はその依頼から完了まで、次のように長い時間が掛かります。
- 翻訳依頼先の選定
- 見積依頼
- 見積入手
- 見積比較検討
- 翻訳依頼
- 翻訳納品対応
- 翻訳納品内容の確認(検収)
よって「いつまでに翻訳するのか」「いつまでに翻訳しなければならないのか」といった「WHEN(いつ)」を考えることも大切です。
バッファとして依頼主である自分側に余裕を持ち、依頼先にタイトな納期での対応を求めると、無理が生じて翻訳品質が劣化するなど想定外の事故が発生する可能性があります。
翻訳が必要な時期から逆算して、余裕をもったスケジューリングをすることはもちろん、翻訳依頼先に対しても「翻訳希望納期」だけ伝えるのではなく、「その後どのようなプロセスを経て最終利用に至るのか」「その最終期日は」など、詳しい「WHEN(いつ)」を伝えることで、それに最適な翻訳を得ることができます。
HOW(どうやって翻訳するのか)
「どうやって翻訳するのか」といった「HOW(どうやって)」について考えることも大切です。
- 自分で翻訳する
- 外国語に堪能な知人に依頼する
- 無料の機械翻訳(Web翻訳)を利用する
- 有料の機械翻訳(パッケージ版)を利用する
- 翻訳マッチングサービスを利用する
- 翻訳者に依頼する
- 翻訳会社に依頼する
このように翻訳手段は数多くありますが、本コラムで述べている「5W1H+α」を元に考えると、最適な「HOW(どうやって)」にたどり着くことができます。
料金や時間(納期)といった表面的な要因だけでなく、翻訳の用途や目的に応じた「HOW(どうやって)」を選ぶことで、それに最適な翻訳を得ることができます。
それでも判断に迷うときは、翻訳者や翻訳会社に相談することをお薦めします。相談相手の対応が、また新たな依頼先を決定する要因になるかもしれません。
WHERE(どこで使うのか)
「翻訳したものをどこで使うのか」「翻訳したものはどこで読まれるのか」といった「WHERE(どこ)」についてもよく考えましょう。
- Webサイト
- 書籍
- 印刷物
- 広告
- アメリカ、イギリス、中国
といったことだけでなく
- どんなユーザーをターゲットしたWebサイトなのか
- ハードカバーなのか単行本なのか電子書籍なのか
- 何に印刷されてどこで、どれくらいの量配布されるものなのか
- どこに、どれくらいの期間掲載される広告なのか
- どこの国のどんな場所なのか
など、より正確な「WHERE(どこ)」を確認、翻訳依頼先に伝えることで、最適な翻訳を得ることができます。

WHO(誰が読むのか)
「翻訳したものを読むのは誰なのか?」翻訳の想定読者、つまり「WHO(誰)」について考えることもとても大切です。
できればその人数(規模)まで含めて考ええることをお薦めします。
- アメリカ人、イギリス人、中国人
- お客様
- 社内関係者
- 一般人
といったことだけでなく
- 国籍(アメリカにいるからアメリカ人とはかぎりません)
- 性別
- 業界
- 職業
- 役職
など属性にまで踏み込んだ「WHO(誰)」についてよく考え、翻訳依頼先に共有することで、最適な翻訳を得ることができます。
WITH WHOM(誰に頼むのか)
最後に、翻訳を依頼する場合、「翻訳を誰に頼むのか」という「WITH WHOM(誰と)」はもっとも大切であるといっても過言ではありません。
前述した翻訳手段と同じく、翻訳依頼先候補は数多くあり、依頼先によって得意とする言語、分野、経験はさまざまです。
それらのなかから最適な「WITH WHOM(誰と)」を見つけるには、ここで述べた「5W1H」を活用し、正確な情報を伝えた上で、その対応結果を比較することが有効です。
以上が「【翻訳外注必勝法】5W1H + α(アルファ)」ですが、詳細確認がご必要な場合はお気軽にお問い合わせください!