【さまざまな通訳方法】とそれぞれの利用シーン

翻訳外注ノウハウ

世界規模のビジネスで成功するためには、競合する現地企業に負けないのコミュニケーション力が必要です。コミュニケーション力とはつまり、翻訳(ほんやく)力と通訳(つうやく)力にほかなりません。翻訳と通訳は密接に関連しており、ひとつのプロジェクトで両方とも重視、重用されるものですが、それぞれに最適な利用シーンはまったく異なります。しかしこの翻訳と通訳の違いについては案外知られていないことが多いものです。

いずれもひとつの言語を異なる言語に置き換える作業ですので、翻訳ができるなら通訳もできるだろう(その逆も然り)と思われがちですが、その性質は大きく異なります。それでは通訳とはどのようなものなのでしょう。詳しく説明します。

通訳とは

よく誤解されますが、通訳とは話された内容を一言一句置き換える翻訳のような作業ではありません。文法や用語の異なる言語と言語のあいだで、限られた時間、一瞬で言語を置換するのは難しくまた、通訳の目的からしてもそのようにする意味がないからです。つまり通訳とは、元の発言の趣旨を違えぬように、聴き手側の用語、表現、文化的背景を念頭に別の言語で言い換える作業なのです。

通訳に求められるスキル

通訳の際に必要となるスキルには、次のようなものがあります。いずれも簡単に会得できるレベルのスキルではないことは一目瞭然ですが、このような背景を理解することが通訳者へのリスペクトに繋がればと思います。

  • 発言内容を正しく理解する「言語スキル」
  • メモに頼りすぎることのない「記憶力」
  • 言葉を瞬時に変換する「瞬発力」
  • 柔軟な「表現力」
  • 話し手と聴き手のあいだを取り持つ「コミュニケーション力」
  • 誤訳(ごやく)が許されないことに対する「責任感」

さまざまな通訳方法

通訳方法には大きく分けて、逐次(ちくじ)、同時(どうじ)、ウィスパリングの三種類があります。それぞれについて、具体的には次のとおりです。

逐次通訳(ちくじつうやく)

話し手の発言を細かく区切りながら、順に(逐次)通訳を行なっていく方法です。話し手と呼吸を合わせながら、聴き手に不快感を与えない程度に、断続的に言葉を区切りつつ行なうため、基礎的な通訳方法と言えるでしょう。話し手が話す間にメモをとる通訳者の姿を目にすることもあると思いますが、逐次通訳は話し手のすぐそばですることが多いため、発言内容が不明瞭であったり趣旨が不明確な場合などはその場ですぐに確認できるというメリットもあり、正確性の高い通訳方法と言えます。インタビュー、アテンド、小人数での交渉時などに重用されるケースが多いのも特徴です。

同時通訳(どうじつうやく)

話し手の発言を区切ることなく、わずかな後追いながらほぼ同時にする、とても難易度の高い通訳方法です。前項に挙げた「通訳に求められるスキル」すべてに於いて高いレベルが求められることに加え、話し手の発言すべてを聴き終えることなく通訳するため、予測能力も必要とされます。逐次通訳とは異なり、ブース(別室)でヘッドフォンとマイク(またはヘッドセット)を使ってしますが、通訳内容はイヤフォンを通じて聴き手に届けられます。

同時通訳は疲労が激しく、長時間やり続けるのは難しいため、逐次通訳の場合はひとりで済むような時間(シーン)でも、複数名で順番に、20-30分程度で交代しながらします。会議、放送などで重用されるケースが多く、通訳のなかでも目立つため、通訳といえばこの同時通訳をイメージされる方が多いのも特徴です。

ウィスパリング通訳

話し手の発言を区切ることなく、わずかな後追いながらほぼ同時にするという点では同時通訳と同じですが、ブースからではなく逐次通訳のように話し手のすぐそばで、文字通りささやくようにする通訳方法です。通常は小人数の会議などで用いられますが、同時通訳と同じく長時間掛けての実施は難しいため、複数名で交代しながらしたほうが良い通訳方法です。

通訳が必要なシーン

通訳が必要なシーンには次のようなものがあります。

会議通訳

主に同時通訳者が活躍するのが会議通訳です。世界中から大人数が集う国際会議などは会議のなかでも特に専門的で、難易度の高い内容をグローバルレベルで通訳する必要があるため、経験豊かで優れた技術をもつ通訳者が多く存在するシーンです。

商談通訳

交渉、折衝、表敬訪問など、国際取引の場に於いて、比較的少人数で開催されるシーンで必要とされる通訳です。グローバルビジネスの活性化に伴ない、通訳者の活躍の場も急速に増えています。

エスコート通訳

テレビなどの会見の場などでもっともよく目にする通訳ですが、各界のセレブリティや要人の横に張り付いて適宜する通訳です。某有名ハリウッド俳優などが常に同じ通訳者を伴なっていることなどをみても、通訳をする相手との相性が仕事に影響を与える通訳と言えるでしょう。

コミュニティ通訳

地域に住む、日本語があまり得意ではない外国人のために、主にボランティアベースでする通訳のことです。通訳の重要性や貢献度がなかなか表に出ない、縁の下の力持ちといった印象の強い分野ですが、技能実習制度の改定などによる外国人労働者の急増により、必要とされるシーンが急速に増えつつある通訳です。

放送通訳

海外ニュースの日本語放送、日本のニュースの外国語放送など、主に報道番組で進行とともにする通訳のことです。報道内容が多岐に渡ること、即時性が必要とされるニュースという特性から十分時間をかけて準備するのが難しいため、豊富な知識と高い技術力が必要とされる、かなり難易度の高い通訳と言えます。

通訳案内

来日外国人観光客の増加に伴ないニーズが拡大している、観光案内などを主にする通訳です。地理や歴史、文化を紹介する観光案内に通訳(外国語による案内)という要素が加わるため、比較的難易度の高い通訳と言えます。通訳案内士という国家資格が必要とされるのもそのためです。

まとめ

以上、「【さまざまな通訳方法】とそれぞれの利用シーン」でしたがいかがでしたでしょうか。

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