スペイン語は世界21か国で公用語として使われています。

セルバンテス文化センターが2019年に発表した資料によれば、約4億8300万人がスペイン語を母国語としていますが、これは中国語、英語に次ぐ人数です。

本コラムでは、スペイン語圏をターゲットにビジネスを展開したいとお考えの方に、スペイン語翻訳を発注する際の注意点についてお伝えします。

地域差が激しいことを理解する

世界中で5億人弱がスペイン語を母国語として話しているので、「とりあえずスペイン語に翻訳すれば、5億人弱のスペイン語話者にアプローチできる」と思われるかもしれません。

しかしスペインで使われているスペイン語と南米で使われているスペイン語では、使っている言葉や表現がかなり違います

なかには文法や単語がまったく違うこともあるので、翻訳する際には注意が必要です。

たとえばスペイン本土ではよく使われる"vosotros(あなたたち)"とそれに伴う活用形は南米では使用されていません。また、使用されている単語が大きく違う場合があります。

別の例として「車を運転する」は、スペイン本土では"Conducir una coche"といいますが、南米では"Manejar un auto / carro"となります。

ひとくちに南米と言ってもそこには多くの国があるので、「車」ひとつとっても南米で表現が統一されておらず、メキシコやコロンビアでは"Carro"ですが、チリなどでは"auto"を使っています。

意思の疎通が図れないほどではありませんが、同じスペイン語でも使用されている単語や表現は、国毎にかなり差があるということは知っておきましょう。

翻訳を依頼する前にターゲットを明確にする

前述のとおり一概にスペイン語といっても国や地域によってかなり違ってきます。

南米だけでも国によって多少バラつきはありますが、基本的に翻訳会社では「スペインのスペイン語」と「南米のスペイン語」の二種類に分けるケースが多いです。

南米をターゲットにビジネス展開をしたいと考えているのにスペイン本土のスペイン語に翻訳してしまうと、せっかくの翻訳もその効果が低減してしまいますので、実際に翻訳を発注する前に「どこに向けて情報を発信をしたいのか」を明確にしておくことをお勧めします。

繰り返しますが同じスペイン語でもどこをターゲットにするかによって翻訳というアウトプットは大きく異なりますので、「とりあえずスペイン語になっていればいい」と安易に翻訳を依頼してしまうと、思うような効果が得られない可能性があるのです。

翻訳者の選定に気を付ける

スペイン語から日本語に翻訳するときは、基本的には「スペイン語を専門とする日本人の翻訳者」が翻訳を担当しますが、前述したスペイン語の地域差はありつつもまったく通じないということはありませんので、日本語からスペイン語への翻訳と比べると気にし過ぎる必要はありません。

南米でスペイン語を勉強した翻訳者にとってスペイン本土のスペイン語は読解に少し時間が掛かる可能性はありますが、翻訳会社は翻訳者の履歴書や職務経歴書を元に、南米の人が書いたスペイン語を日本語に翻訳する場合は、そこに近い国で勉強した翻訳者をアサインし、作業スピードの効率化を図ることもできます。

また、「どこの人が書いたものなのか」がわかると、より文脈や背景を反映した翻訳に仕上げることができます

最後に

スペイン語は様々な国で公用語として使われています。さらに、アメリカの公用語は英語ですが、スペイン語を母国語としている人もたくさんいます。

ただしスペイン語は、地域によってその使い方にかなりのバリエーションがあることを忘れてななりません。日常的に用いる表現や単語も国毎にかなり違う場合があるので、翻訳するときは注意が必要です。

まとめ

以上、「【スペイン語の翻訳】注意すべきこと」でしたがいかがでしたでしょうか。

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