【DTP(ディー ティー ピー)とは?】翻訳作業となにが違うのか?

翻訳外注ノウハウ

パンフレットやチラシといった紙媒体や、ウェブサイトに関する作業を依頼するとき、DTP(ディー ティー ピー)という言葉を耳にしたことがあると思います。

DTPに対応している翻訳会社に翻訳を依頼する際、まとめて頼むことでその後自社でレイアウト調整などを行なう手間が省けます。DTPとはどのような作業なのでしょうか?

本コラムでは、DTPとそれが必要になる理由について解説します。

DTPとは?

DTP(ディーティーピー)とは、「Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略語で、直訳すると「卓上出版」となりますが、「コンピューター上で文書のデザインやレイアウト、編集を行うこと」を指しています。

DTP技術が世に現れる前は新聞や雑誌、書籍など紙面のデザイン、版下(はんした)作成、製版(せいはん)など一連の作業は細分化されていましたが、コンピュータ上で完結するようになったことで、一人ですべての作業を行なうことも可能になりました。

取扱説明書やパンフレット、チラシなど、いまやあらゆる文書がDTPの工程を経て作られており、紙面作成には必要不可欠な作業がDTPなのです。

翻訳にDTPが必要な理由

それではなぜ、翻訳作業時にDTPが必要になることがあるのでしょうか?主な理由は次のとおりです。

ページ調整が必要になるから

たとえば日本語を英語に翻訳すると、文章全体の文字数が増えます。文字数が増えると、翻訳する前は1ページ内に収まっていたものが翻訳した後は2ページに渡ってしまう、ということがあります。

結果的に出来た2ページ目の余白はあまり見映えの良いものではないため、DTPを行なうことで2ページに渡るものを1ページに収めたり、全体のデザインを調整して余白を目立たなくするのです。

フォントの調整が重要だから

文章を翻訳して外国語にするときは「フォント」を軽視してはいけません。ターゲット地域に適さないフォントを使うと一部が文字化けしてしまうこともあります。

また、文章で訴求すべき内容によっても、適切なフォントは変わります。

改行位置の重要性・ハイフネーション

たとえば英語を単語の途中で改行をするときには、音節の区切りに -(ハイフン)を挿入する必要があります。これをハイフネーションといいます。

英語以外でもたとえばタイ語では、改行は慎重に行なわねばなりません。なぜなら、適当に改行を入れてしまうとそれだけで意味が変わる可能性があるからです。

これら外国語特有の懸念事項も、翻訳会社にDTPも一括で頼んでしまうことで払拭できます。

DTPで使用するソフトウェア

DTPで取り扱うソフトウェアには次のようなものがあります。一般的にはInDesignやFrameMakerを文章のレイアウトに使い、IllustratorやPhotoshopはそこに挿入するための画像作成に使います。

ただし、一枚もののチラシやパンフレットなどではIllustratorだけで作成する場合もあります。

DTPを行なう場合、翻訳料金とは別に「DTP費用(またはレイアウト料)」という作業料が発生するのが一般的ですが、Microsoft Wordファイル形式の文書については構造が単純なため、「DTP費用(またはレイアウト料)」が発生することは稀です。

ただし、文章にXMLというコードを使われていたり、文章内に図表が多く含まれ、その調整に手間が掛かる場合は、「DTP費用(またはレイアウト料)」が発生します。

DTPが効率的になるデータ形式

InDesignで作成した文書の場合、「PDFファイル形式にしたもの」よりも「InDesignファイル形式のデータ」を翻訳会社に支給したほうが、DTPの工数と費用は節約できます。

なぜなら、元のデータ(ローデータ)があればそれに翻訳を上書きし、その後DTPを行なって作業が完了できますが、元のデータが無いと翻訳会社で最初からデザインを含めすべてを制作する必要が生じるからです。

また、元のデータがIllustratorファイルの場合、翻訳会社に支給するのは「アウトライン化していないファイル」が望ましいのですが、それはアウトライン化しているファイルではそこに含まれるテキストの抽出に工数が掛かるからです。

翻訳支援ツールに適したファイル形式

より高品質な翻訳を、効率的に行なうために翻訳者が使用するソフトウェアが「翻訳支援ツール(CATツール)」ですが、それに原稿の電子ファイル取り込むことで「WordやExcelといったほかのソフトにテキストを一旦にコピー&ペーストしてから翻訳を行なう」といった面倒な作業が必要なくなるので便利です。

翻訳支援ツールのなかでメジャーなTrados(トラドス)Memsource(メムソース)では、次のようなファイルを取り込むことができます。

Adobe PDFファイルも翻訳支援ツールに取り込み、翻訳を上書きすることは可能ですが、前述のとおり翻訳を上書きした後のDTP作業が困難になるので、原稿はPDFファイルではなく(WordやExcel、PowerPointなど)その元となったデータファイルを支給したほうが良いでしょう。

尚、翻訳支援ツールについてはコラム【翻訳支援ツールを使った翻訳】メリットと使用上の注意をご参照ください。

最後に

レイアウト、編集作業も含めて翻訳を依頼する場合に必要なDTP作業について解説しましたが、外国語のDTPにはさまざま点で注意が必要なため、できれば翻訳はDTPも可能な翻訳会社にまとめて依頼するのが安心です。

また、デザイン面での訴求力を必要する場合も、外国語や現地事情に精通した翻訳会社にDTPも相談してみるのも良いでしょう。

まとめ

以上、「【DTP(ディー ティー ピー)とは?】翻訳作業となにが違うのか?」でしたがいかがでしたでしょうか。

当社は翻訳の目的や、翻訳する文書の特徴、性質などを正しく理解、見極め、相手国の文化的背景を念頭に、ホームぺージや契約書、取扱説明書、プレゼン資料、リリース、ゲーム、アプリその他あらゆるビジネスで必要なドキュメント、テキストの「プロ翻訳者による翻訳」を、英語を中心に世界120か国語で行ないます。

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